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1999 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロチャンネルで発現する特異熱流動に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11875050
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

高野 清  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60302626)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西尾 茂文  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00111568)
Keywordsマイクロチャンネル / 流動抵抗 / 熱伝達 / マイクロ効果
Research Abstract

本年度は、研究計画を立案し、以下に示す3種類のマイクロチャネルの製作、および流動・加熱実験を行った。
1.プリント基板、および薄膜ヒータを用いたマイクロチャネルの作成と流動・加熱実験
既存のプリント基板の銅箔面に幅1mm、長さ10mm、深さ16μm(銅箔厚さ)の溝をエッチングにより作成し、溝底部にスパッタリングによりニッケル薄膜ヒーターを成膜させた。そして、この溝の上面をアクリル板で塞ぐことにより等価直径31.5μmのマイクロチャネルを作成した。作動流体には窒素ガスを用い、流動・加熱実験を行った。その結果、流体の摩擦係数については、従来より報告されている通常スケールでの結果にほぼ一致する結果が得られた。また、熱伝導率の計測については、ニッケル薄膜ヒータの電気抵抗により算出される温度が精度の高い再現性を示さなかったこと、対流によりチャネル内の流体へ輸送される熱量に対し熱伝導によりチャネル周囲へ拡散する熱量が膨大であったことなどの理由により、精度の高い熱伝達測定が困難であった。
上述の熱伝達測定に関する知見を踏まえ、以下に示す2種類のマイクロチャネル(スリット型、および細管型マイクロチャネル)を作成し、流動・加熱実験を行った。
2.スリット溝を有するマイクロチャネルの作成、および実験装置の概要
縦・横1mm,長さ16mmのステンレス鋼製角棒に幅50μm、深さ0.8mmの溝を長さ16mmにわたり機械加工し、溝上面を封止することにより等価直径約100μmのマイクロチャネルを作成した。また、チャンル周囲へのヒートロスを考慮し、チャンル全体を真空容器に収め真空断熱をした。流体の加熱はステンレス製のチャンネルを直接通電することにより行い、壁面温度の測定は熱電対をチャネル外壁に取り付けることにより直接測定した。
3.ステンレス極細管を用いたマイクロチャネルの作成、および実験装置の概要
外径145μm、内径53μm、長さ16mmのステンレス極細管をマイクロチャネルとして用い、壁面温度の測定は、素線へのヒートロスを考慮して直径20μmの熱電対をスポット溶接することにより行った。流体の加熱はステンレス製チャネルを直接通電することにより行い、上述のスリット型マイクロチャネルと同様チャンネル全体を真空容器内に収めた。
4.スリット型、および細管型マイクロチャネルによる流動・加熱実験の結果
窒素ガスを作動流体として流動・加熱実験を行った結果、プリント基板型マイクロチャネルと同様、流体の摩擦係数は、従来より報告されている通常スケールでの結果にほぼ一致した。また、加熱実験では、チャンルの熱流束の変化に対し、流体、および壁面温度がほとんど影響を受けない結果が得られた。参考のため、ステンレス管壁を通過して出入口へ熱伝導により流出する熱量を試算した結果、窒素ガスを用いた場合には、対流により流体へ伝わる熱量に対し出入口へ流出する熱量が顕著であることが判明した。以上の理由により、現在までのところ正確な熱伝達率の測定はなされていない。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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