1999 Fiscal Year Annual Research Report
微細フラッシュメモリ型トランジスタにおける電子波干渉と電子相関
Project/Area Number |
11875075
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中島 安理 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 助教授 (70304459)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝至 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (00192617)
横山 新 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)
|
Keywords | フラッシュメモリ / ナノスケール / フローティングドット / トランジスタ / 単一電子効果 / 電子波干渉 / 電子相関 / 少数電子系 |
Research Abstract |
今年度は、微細フラッシュメモリ型トランジスタについて4.2Kと77Kでの低温電流電圧特性を測定した。その結果、微細フローティングドットとチャネル細線との間の電子の移動は、ドットのチャージングエネルギーに起因する単一電子トンネル効果により生じている事が判った。更に、統計的なドット内の電子数をドットのチャージングエネルギーから計算した。その結果室温においては、作製したデバイスサイズでは、ドット内の電子数の揺らぎが大きい事が判った。この電子数の揺らぎによって、室温で測定したドレイン電流-コントロールゲート電圧特性におけるノイズ特性(ある一定のコントロール電圧での不規則な電流の増減)の一部が説明できる事が判った。 また、4.2Kでのドレイン電流-コントロールゲート電圧特性において、ドレイン電流のしきい値電圧近傍の電圧領域で、明瞭なドレイン電流の振動が観測された。これは微細フローティングドット直下のチャネル領域が他のチャネル領域より広くなっているために、そこがクーロン島になったために生じたと考える事で説明できる。 以上を測定した微細フラッシュメモリ型トランジスタは、トンネル酸化膜厚が100Åであった。今年度は更に、このトンネル酸化膜厚を20-30Åにするための技術も開発した。即ち、20-30Åの膜厚のトンネル酸化膜上に直径約500Åで膜厚約100Åの微細poly-Siドットを形成する技術を開発した。 また、フラッシュメモリ構造の一種であるMNOS(metal-Si_3N_4-SiO_2-Si)構造についても検討した。具体的には、均一な膜厚の窒化膜を酸化膜上に形成するために、酸化膜上へ窒化膜を原子層成長させる技術を開発した。このMNOS構造を用いたダイオードを作製し、現在容量-電圧特性等を測定しメモリ特性を調べている。
|
Research Products
(1 results)