2000 Fiscal Year Annual Research Report
液晶装荷型ファイバグレーティング光スイッチに関する研究
Project/Area Number |
11875084
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
三上 修 東海大学, 工学部, 教授 (30266366)
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Keywords | 光ファイバグレーティング / 液晶 / ガラス研磨 |
Research Abstract |
本研究は、光ファイバグレーティングと液晶を組み合わせ、電気的に制御可能な波長スイッチの実現を目指している。狭帯域な反射型波長フィルタである光ファイバグレーティングの側面を研磨して、その研磨面に電極を作りこんだ液晶を接合することにより、光ファイバグレーティングの反射波長をシフトさせることができる。 光ファイバグレーティングの研磨に際して、一次被覆を除去した光ファイバグレーティングをガラス板に熱硬化型エポキシ接着剤で塗布・固定し、ガラス用研磨砥石を用いて研磨を行い、良好な研磨面が得られた。 光ファイバグレーティングを研磨する際、光ファイバのコア部とクラッド研磨面との距離である最小クラッド厚が重要となるが、研磨面に露出しているファイバグレーティングの幅(研磨面の幅)を光学顕微鏡で測定することで最小クラッド厚を算出し、研磨面が光ファイバのコア部から10μm以内まで研磨されていることを確認した。また、研磨面が均一に削れているかどうかについても測定を行い、光ファイバグレーティング付近の研磨面のばらつきが数μm程度であることを確認した。 最小クラッド厚が10μm程度になるまで研磨すると、反射波長が変化することが確認できた。研磨面を空気とした状態で研磨を進めると、反射スペクトルが最大で約4nm広がった。反射スペクトルが広がる理由として、研磨面の不均一性が原因と考えられる。 ファイバグレーティングをスラブ導波路と見立て、簡単な等価屈折率の計算によると、最大16.4nmの波長シフトが実現できる可能性がある。今後、加工精度を向上させ研磨面の不均一性を改善することにより、反射スペクトルを広げずに、より大きな波長シフト量の実現を目指す。 さらに液晶を電極付きガラス板ではさみ、電圧印加によって屈折率を変化させる予備実験を開始した。 今後、これらの検討結果を総合して、光スイッチ実現に向けて準備する計画である。
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