1999 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート間の付着特性における寸法効果と破壊力学
Project/Area Number |
11875117
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
市ノ瀬 敏勝 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10151474)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 付着特性 / 破壊力学 / 重ね継手 / 異形鉄筋 / 付着破壊 / 付着すべり特性 / ひび割れ |
Research Abstract |
付着特性は,鉄筋コンクリート構造物において最も基本的な特性のひとつである。にもかかわらず付着に関する破壊力学的アプローチが進んでいない理由は主に二つあると思われる。第一の理由は,付着破壊が曲げ・せん断と違って三次元破壊現象であるため,通常の二次元解析が適用できないことである。第二の理由は,付着破壊という現象が,異形鉄筋の節の前面におけるミクロ的な破壊と,鉄筋の表面からまわりのコンクリートへ広がるマクロ的なひび割れとがからみあう複雑な現象ということである。 本年,筆者は,カリフォルニア大学・デービス校のBolander博士と共同で,剛体バネモデルによる重ね継手の解析(鉄筋軸に直交する断面の二次元解析)を行った。鉄筋がまわりのコンクリートを押し広げる様子を変位制御で解析した。その結果,実験結果と非常によく適合するひび割れパターンが得られた。さらに,破壊力学パラメータを考慮できるような改良を行い,この手法を基本的な付着特性の解析に適用した。また,この結果を鉄筋軸の方向に積分して,付着特性を得るという手法をプログラム化した。同時に,予備実験として,明確なリブを持つ鉄筋を機械加工によって作成した。次に,6枚のスリットを持つ引き抜き試験体を作成した。これを6本の棒を介して引き抜いた。付着すべり特性の負勾配を得るための治具は鉄骨で作成した。 このような試験体により,境界条件の明確な付着特性が得られた。
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Research Products
(2 results)