2000 Fiscal Year Annual Research Report
TiAl基合金のα(A3)→γ(LTo)恒温変態図(TTT図)の作成
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11875149
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹山 雅夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科・材料工学専攻, 助教授 (30251622)
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Keywords | TTT図 / 共析 / 層状組織 / 組織制御 / 分配係数 / 温飽和度 / 状態図 / 相平衡 |
Research Abstract |
・3元系特有の反応経路におけるα相の分解過程(α→β+γ)(H.12年度のサブテーマ) Ti-Al-M3元系のα→β+γ反応経路における組織形成は,α母相中の溶質元素の過飽和度の大小により,共析型あるいはγ板の析出後にβ相が生成する2段階型のいずれかで生じることを明らかにした.後者の場合,β相の析出開始はγ板中の第3元素Mの過飽和度(Δ_sX_<Mγ>に依存して変化する.このΔ_sX_<Mγ>はα相の分解過程における各相の組成変化および平衡状態図に基づいて次式で表されることを提案した: 右辺第1項はβ及びαと平衡するγ相のM濃度,第2項は合金のAl濃度に依存する項,第3項はβ/γ及びα/γ間のMとAlの分配係数の差を表わす項(K)である. 種々のβ安定化元素(V及びVI族)について,上式の第1項及び第3項の温度に伴う変化を求めた.V族元素は固溶量が多く,強い正の温度依存性を示す.一方,VI族元素は固溶量は少ないが,低温側ほどK値は大きく増加する.これらの結果から,共析型で組織制御を行う場合はVI族元素,また,2段階型でβ相の体積率及び形態制御を行うにはV族元素の添加が有効であり,TiAl基合金の組織制御の指針を示した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小林覚 他2名: "Vを添加したTi-Al系合金におけるβ(B2),α_2,α及びγ4相間の相平衡"学振123委員会研究報告. 41,2. 201-212 (2000)
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[Publications] M.Takeyama 他3名: "A New Aspect of Microstructure Control for Gamma TiAl Alloys Based on the Phase Diagram"MRS 2000 Fall Meeting Abstracts. 1. 195 (2000)
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[Publications] S.Kobayash 他3名: "Phase Equilibria among β(B2), α_2,α and γ Phases in Ti-Al-V System at Elevated Temperatures"Abstract of Intl.Symp.on Users Aspects of Phase Diagrams. 16 (2000)
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[Publications] 小林覚 他3名: "Ti-Al-V3元合金の等温時効に伴うα相の分解と規則化"熱処理技術協会講演概要集. 50. 21-22 (2000)
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[Publications] 広田憲亮 他3名: "Moを添加したγ-TiAl基合金のβ相を利用した組織制御"熱処理技術協会講演概要集. 50. 19-20 (2000)
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[Publications] 小林覚 他2名: "γ-TiAl基合金のb相を利用した組織制御"日本金属学会講演概要. 128(3月発表). (2000)