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1999 Fiscal Year Annual Research Report

超高圧下での有機光化学反応

Research Project

Project/Area Number 11875188
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

柳田 祥三  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029126)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北村 隆之  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40294037)
和田 雄二  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40182985)
Keywords超高圧 / 有機光化学反応 / 吸収スペクトル / 蛍光スペクトル / ビフェニル / パラテルフェニル
Research Abstract

高圧下における,液相希薄溶液(1×10^<-5>Mアセトニトリル溶液)中での有機化合物の光化学初期過程,すなわち,吸収,蛍光の過程について検討した。ビフェニル(1),9,10_-ジヒドロフェナントレン(2),フルオレン(3),フェナントレン(4),ピレン(5)の一連のビフェニル誘導体では,1から3になるにつれ,二つの芳香環の間の橋掛け構造がより強固になるため,基底状態における芳香環同志のねじれ角は小さくなる。また4,5では,ほとんど平面構造を取るようになるだけでなく,共役系が拡張されている。300MPaまでの圧力の増加にともない,吸収スペクトルのピーク値は長波長側にシフトした。シフトの大きさは1から3になるにつれ減少し,橋掛け構造が圧力の影響を緩和する働きがあることが判明した。5では,200nm以上の紫外,可視領域に4つの吸収帯が観測されるが,そのいずれもが同程度のシフトを示すのに対して,4の3つの吸収帯ではそれらのシフト値に3倍もの大きな違いが観測された。すなわち,分子軌道の各吸収帯により,加圧による軌道の安定化の度合いが大きく異なることが予想される。3,4、5の吸収スペクトルでは明瞭な振動構造が観測されるが、振動準位のエネルギー間隔は圧力下でもほとんど変化せず,炭素-炭素結合距離にはほとんど影響がないと考えられる。
パラテルフェニル(6)の吸収スペクトルも,1とほとんど同程度の吸収スペクトルのシフトが観測された。6の蛍光スベクトルのシフト値は吸収スペクトルと同程度で,その振動構造は3から5と同様ほとんど影響を受けなかった。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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