1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11875204
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80038017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 俊明 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (50262308)
佐藤 智典 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00162454)
|
Keywords | DNA-脂質複合体 / DNA配向化フィルム / 電子移動 |
Research Abstract |
本研究は、DNA-脂質複合体を用いてDNA二重らせん鎖を一方向に配向させた薄膜を用いて、DNA鎖に沿った異方的導電性フィルムを作製することを目的として行い、以下の成果を得た。 サケ精子由来のDNA(分子量200万)を超音波照射 により分子量10万くらいの長さに切断し、DNA中のリン酸アニオンと等モルのカチオン性脂質を加えて、DNA-脂質複合体ポリイオンコンプレックスの沈殿として得た。これをクロロホルムなどの有機溶媒に溶解して、ガラス板上にキャストしてフィルムを得た。このフィルムは水に不溶で自立性となり、基板からはがして一方向に延伸した。X線回折によりフィルム中での塩基間距離、二重らせん鎖間の距離や配向方向などを決定した。二重らせん鎖の配向は、偏光紫外吸収スペクトルの二色性比からも求めた。得られたフィルムをくし形電極上に固定化し、フィルムの縦と横方向のインピーダンスを測定し、DNA鎖に沿った電子移動について検討した。DNA固定化フィルムをアクリジンオレンジの水溶液に浸しインターカレータとしてDNA鎖に取り込んだ。アクリジンオレンジの吸収波長に相当する可視光を照射した時の光誘起エネルギーをDNA鎖に沿った電子移動として検出した。DNAの塩基配列特異的に結合し、Redox活性をもつタンパク質を用いて、タンパク-DNA-電極間の電子移動の効率を検討した。
|
-
[Publications] S.Machida,M.Morisada,K.Horie and Y.Okahata: "Persistent Spectral Hole Buring for a Free-Base Porphyrin Doped in a DNA-Lipid Complex Film"Polym. J.. 31. 1179-1184 (1999)
-
[Publications] Y.Okahata,K.Tanaka,T.Kobayashi and H.Nakayama: "DNA-Lipid Complexes in Organic Solution, and DNA-aligned Cast and LB Films"Supramolecular Chemistry of Biological Relevance. (in press).
-
[Publications] 岡畑 恵雄: "光や電気に応答するDNAフィルム"オプトニューズ. 2. 52-53 (1999)
-
[Publications] 岡畑 恵雄、中山 元: "DNAを材料とするバイオフィルム"コンバーテック. (in press).