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2000 Fiscal Year Annual Research Report

分子スプリングの創製と機能

Research Project

Project/Area Number 11875212
Research InstitutionWakayama University

Principal Investigator

田中 和彦  和歌山大学, システム工学部, 教授 (00025446)

Keywords架橋ヘリセン / クラスレート / X線結晶構造解析 / 超分子構造 / 分子バネ
Research Abstract

申請者は最近,ヘリセン骨格が柔軟性を持つことを明らかにしたが,らせんのピッチの変化が共役系に及ぼす影響は全く知られていない。そこで,らせんのピッチをスペーサーで固定したヘリセンを4種類合成し,らせんのピッチがπ-電子共役系に及ぼす影響を検討した。4種類すべてのヘリセン分子の構造をX線結晶構造解析で明らかにすることができた。結晶中では,スペーサーの長さに応じて架橋ヘリセンの二面角が23゜から59゜まで変化していることを明らかにすることができた。架橋ヘリセンでは二面角が大きくなるにつれてCD強度やモル旋光度が大きくなることがわかった。
23゜の二面角を持つヘリセンのUVスペクトルは,15nmほど長波長シフトしていることが明らかとなった。これはヘリセン骨格が平面性を帯びることによって,共役が伸びたためであると考えられる。さらに,非架橋ヘリセンは架橋ヘリセンに比べて旋光度が大きくなることも明らかになった。このようにスペーサーを変化させることによりらせんのピッチを制御することが可能となり,ヘリセン分子の旋光度を2.5倍も増加できることを見いだした。これはナノスケールの制御による光学特性のマニピューレーションとして興味が持たれる結果である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Kazuhiko Tanaka: "Clathrate formation by and self-assembled supramolecular structures of a "molecular spring""Journal of Chemical Society, Perkin Transactions, 2. 2492-2497 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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