1999 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロサイスミック現象を用いた地下探査法の基礎的研究
Project/Area Number |
11875223
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
牛島 恵輔 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00038001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水永 秀樹 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40226246)
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Keywords | ES現象 / 地下探査 / 地震応力 / 流動電位 / 圧電効果 / 水圧破砕 / 地震予知 / 火山噴火予知 |
Research Abstract |
エレクトロサイズミック(ES;Electro Seismic)現象は、地震波によって誘発される電磁気応答の現象であり、古くから研究されてきたが、近年では地震発生の前兆現象として再び注目されている。著者らは、電力中央研究所との共同研究により、水圧破砕実験中の地下亀裂面の進展状況をモニターする目的で微小地震(AE)観測と並行して電磁気学的手法によるモニタリングシステムを発明した。このシステムは流体流動電位法(FFT;Fluid Flow Tomography)と呼ばれ、流体の挙動をリアルタイムにイメージできる4次元探査法である。実際にFFT法を水圧破砕実験時の地下深部の浸透流のイメージングに応用した結果、AE信号よりも早期に電磁信号(SP)を検出できることが明らかになった。このような電磁信号の観測は、VAN法として地震予知などに広く応用されている現象である。そこで、本研究で著者らは人工的な地震応力によって発生する電磁波動現象を観測するためのESシステムを製作した。さらに、本システムを用いて地震探査法のフィールド実験を行い、電磁波動現象を利用すれば地震探査法のデータ処理と全く同様に、電磁波伝播の走時曲線(Time Distance Curve)の解析によって地下構造を解明できることを明かにした。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 牛島恵輔・水永秀樹 他: "流体流動電位法による石油強制回収法のモニタリング"物理探査. 51・6. 659-675 (1998)
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[Publications] Jisong.L.,水永秀樹・牛島恵輔: "Interpretation of mise-a-la-masse data by Neural Network"物理探査. 52・1. 43-53 (1999)
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[Publications] Gad El-Qady,牛島恵輔: "2-D inversion of VES data in Saqqara area,Egypt"Earth Planets and Space. Vol.50. 1091-1098 (1999)
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[Publications] Jinsong,S.,and Ushijima,K.,: "Reconstruction of resistivity profile by cross-well EM data"The Memoirs of the Faculty of Engineering. 59・3. 187-199 (1999)
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[Publications] Yunus,D.,and Ushijima,K.,: "Reservoir imaging of Sibayak geothermal field,Indonesia"Proc.21 New Zealand Geothermal Workshop. Vol.21. 139-144 (1999)
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[Publications] Ushijima,K.,and Mizunaga,H.,: "Reservoir monitoring by a 4-D electrical technique"The Leading Edge(SEG). No.12. 1422-1424 (1999)
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[Publications] 牛島恵輔: "文化財探査の手法とその実際、第2章電気探査"真陽社. 31 (1999)
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[Publications] 牛島恵輔 他: "物理探査ハンドブック、第4章地熱資源の探査"物理探査学会. 30 (1999)