1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11876043
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松田 治 広島大学, 生物生産学部, 教授 (60034469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 俊也 広島大学, 生物生産学部, 助手 (00253120)
山本 民次 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (40240105)
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Keywords | 持続的生産 / 水産生物資源 / 魚類養殖場 / 海域環境 / 堆積層 / 有機物負荷 |
Research Abstract |
環境問題解決の新しい理念として、持続性の重要性がとりあげられ,時代のキーワードとなった。海域でも持続的生産が重要なテーマとなっている.そこで、瀬戸内海を対象としてこの研究を開始した。地球環境問題の深刻化にともない、更新可能な水産生物資源を持続的に利用することの重要性が急速に増大している。しかし問題の緊急性にもかかわらず、具体的にどのようにしたら持続性が維持されるかは殆ど研究されていない。瀬戸内海でも、新型赤潮や貝毒の発生など水産資源への阻害要因が多いため、瀬戸内海の水産生物資源の持続性を定量的に評価する計画を具体化した。本研究ではまず持続性を評価するための複数の評価指標とその指標性を抽出した。次に、選定された評価指標を実際に用いる際の定量的評価基準案を提唱した。持続性の評価法を体系化し、構築された評価法を用いて瀬戸内海の水産生物資源の持続性を検証し、生物資源の持続的利用に対する提言をとりまとめるため、本年度は下記の計画により研究を実施した。(1)遡及研究,昭和30年代から今日まで約40年間の水域環境、漁獲、一般生物に関するデータを収集、解析し、水産生物資源の持続性の変動要因を整理、考察する研究の中で,特に次項の実験的研究と並行して広島県東部魚類養殖漁場の生産データの歴史を遡及して有機物負荷の経年変化を推定した。(2)実験的研究,海岸線、護岸形状の改変、水域利用特に魚類養殖などの人為的環境改変に伴う底質、生物相と生態系機能の変化を実験的に検証する必要があるが,本研究では人間活動が海域環境に影響を及ぼした顕著な例として魚類養殖と底質悪化の関係を取り上げた。養殖による有機物負荷の歴史と底質の関係を解析するため柱状採泥器による長い柱状サンプルを採集し,堆積層毎の年代測定と底質中C,Nの鉛直分布の分析を行った.
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[Publications] 山本民次: "瀬戸内海福山沖海域の底質環境に関する研究"広島大学生物生産学部紀要. 38巻. 39-45 (1999)
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[Publications] 山本民次: "瀬戸内海表層底泥に見られる強熱減量,酸化還元電位および酸揮発性硫化物濃度の関係"沿岸海洋研究. 36巻. 171-176 (1999)
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[Publications] 松田 治: "瀬戸内海の生物資源の持続的評価に関する研究の意義と課題"瀬戸内海. No.17. 25-28 (1999)
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[Publications] Osamu Matsuda: "New Perspective for Oyster Culture As a Biofilter and Biohabitat"EMECS '99 Joint Conference, MEDCOAST '99. Vol.1. 293-299 (1999)