2000 Fiscal Year Annual Research Report
アデノウイルスベクターを用いた心筋イオンチャネル病の病態解明
Project/Area Number |
11877008
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
當瀬 規嗣 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80192657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒔田 直昌 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00312356)
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Keywords | QT延長症候群 / アデノウイルス / 遺伝子導入 / イオンチャネル / Naチャネル / 心筋細胞 / パッチクランプ |
Research Abstract |
アデノウイルスベクターを用いた心筋細胞へ遺伝子導入法の最適条件を決定するために、成熟モルモット単離心筋細胞にLacZ遺伝子を組み込んだアデノウイルスを感染させた。遺伝子発現効率は感染48時間後にピークとなり、10moiのウイルス力価により約50%の細胞が感染した。次に組換えアデノウイルスの作成を行った。正常型(WT)およびLQT3変異(ΔKPQ)心筋NaチャネルcDNAをアデノウイルスコスミドpAxCAwtにサブクローニングし、組換えコスミドDNAをHEK293細胞にトランスフェクションした。しかし、目的の遺伝子の導入は成功しなかった。原因としてNaチャネル遺伝子が大きすぎたためと考え、当初の実験計画を変更し遺伝子サイズの小さい、LQT1の原因遺伝子であるKvLQT1のcDNA(約2kb)を用いた。正常および2種類のLQT1変異KvLQT1(R555C,G314S)cDNAをコスミドベクター導入しサブクローニングした。しかし、この組み換えコスミドDNAの導入も成功しなかった。結局、失敗の原因は、導入する遺伝子よりも心筋細胞の状態によると考えられる。今回は確立したcell lineを用いたが、やはり非心筋細胞であることで、外来性の心筋細胞遺伝子を積極的に導入できないのかも知れない。今後は、未分化型で分裂能も有している培養心筋細胞や、心筋型のcell line等を用いて、イオンチャネル遺伝子の導入法確立などを経験した後、再検討する予定である。
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Research Products
(1 results)