2000 Fiscal Year Annual Research Report
張力が表皮角化細胞の遊走と増殖に及ぼす影響について
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11877140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大河内 仁志 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30185235)
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Keywords | 表皮角化細胞 / 張力 / ERK |
Research Abstract |
コラーゲンでコートしたシリコンの培養皿に表皮角化細胞あるいはHacat細胞を培養し,培養皿を10〜20%伸展させて固定すると細胞増殖シグナルのうちERK1/2がリン酸化されることが判明した。新生児由来の表皮角化細胞では無刺激の状態でもERKのリン酸化が一部みられ,成人由来のものと相違がみられたことより増殖能の違いを反映している可能性が示唆された。ERK1/2の下流のシグナルについて検討した所AP-1を介する系が候補に上がっており,なお検討中である。ERK1/2の上流のシグナルに関しては各種のinhibitonを用いて検討中であり,さらに解析をすすめていく予定である。 伸展刺激によりEGF receptorがリガンドの結合なしにリン酸化される可能性も示唆されたため。伸展刺激による増殖のメカニズム解明の糸口になるのではないかと考えられた。
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[Publications] Wakugawa M, Okochi H et al.: "Elevated levels of eotoxin and IL-5 in blister fluid of bullous pemphigoid"Br J Dermatol. 143. 112-116 (2000)
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[Publications] 大河内仁志: "再生医学と幹細胞について"じっきょう理科資料. 49. 1-5 (2001)