2000 Fiscal Year Annual Research Report
担癌生体末梢血中の樹状細胞の抗原提示機能の評価方法の開発
Project/Area Number |
11877195
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉山 保幸 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (90211309)
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Keywords | 樹状細胞 / 抗原提示機能 / 癌免疫療法 |
Research Abstract |
【今年度の研究成果】 1.平成12年度は2症例(癌性胸・腹膜炎を伴った進行膵頭部癌症例と肛門管癌の局所再発症例)に対して、末梢血由来の単球にIL-4とGM-CSFを添加して得られた樹状細胞をMMC処理自己腫瘍細胞でパルスして得られた成熟樹状細胞と、当該患者由来のLAK細胞を各々胸腔内あるいは再発局所に投与した。胸腔内投与症例では胸水の消失が認められたが、局所投与例では抗腫瘍効果は判然としなかった。 2.樹状細胞をパルスする抗原として、MMC処理腫瘍細胞の他に、低用量抗癌剤でアポトーシスをきたした癌細胞、凍結・融解処理により得られたcell lysateなどを用いて比較検討したが、三者間ではパルス原としての貢献度に有意差は認められなかった。 【平成13年度の研究展開】 1.各種抗原で未成熟樹状細胞をパルスする際に、非特異的免疫賦活剤を添加することにより、樹状細胞の抗原提示能の増強が可能か否かを検討する。 2.樹状細胞移入療法を実施予定症例に対して、あらかじめ非特異的免疫賦活剤を投与しておき、その後末梢血を採取して単球由来の未成熟樹状細胞を誘導し、腫瘍抗原にてパルスする際に、さらに当該症例に投与したものと同一の免疫賦活剤をin vitroで添加してboostした場合の抗原提示機能について検索する。 3.樹状細胞移入療法実施症例を集計・分析し、本療法の適応症例選択のためのパラメーターの有無を調べる。
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