2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本人胃癌におけるMicrosatellite Instabilityの検討(欧米白人との比較検討)
Project/Area Number |
11877216
|
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
野口 剛 大分医科大学, 医学部, 助教授 (20264335)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 隆一 大分医科大学, 医学部, 助手 (80315332)
内田 雄三 大分医科大学, 医学部, 教授 (90039826)
|
Keywords | 胃癌 / 人種間比較 / マイクロサテライトインスタビリティー |
Research Abstract |
日本人胃癌症例の蓄積(94例)、ドイツ人胃癌症例の蓄積(53例)、ならびにそれぞれのパラフィンブロックからDNAの抽出が終了した。マイクロサテライトインスタビリティー(MI)の解析は、PCR-SSCP法を用いて、すでに解析がほぼ終了している(双方で20例を残すのみ)。使用しているマイクロサテライトマーカーは、D2S119,D2S123,D5S107,D5S346,D10S197,D11S904,D17S261,D18S34,BAT25,BAT26の10種類である。 現在までのところ、日本人胃癌で約23%、ドイツ人胃癌で約16%の症例にMI陽性を認めており、やや日本人胃癌症例の方にMI関連癌が多い傾向である。年齢,性差、癌深達度、組織型、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無等の臨床病理学的諸因子との比較検討では、現在までのところ有意な所見は得られていない。なお、当初の予定では,パラフィンブロックのみからDNAを採取する予定であったが、手術切除標本から新鮮凍結組織を採取し、DNAを抽出している。問題点として、ドイツの症例は進行癌が圧倒的に多く症例に偏りがあるので、それを是正してゆく予定ではある。
|