1999 Fiscal Year Annual Research Report
低毒性の血管新生抑制剤の再発見-新しい戦略での肺癌術後治療臨床試験を目指して-
Project/Area Number |
11877223
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐川 元保 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (70292274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雅美 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (30250830)
藤村 重文 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40006078)
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Keywords | 血管新生 / 腫瘍血管新生 / 血管新生抑制剤 / dormancy therapy / non-cytotoxic agent / adjuvant therapy / lung cancer |
Research Abstract |
肺癌切除例は、たとえI期、II期であっても遠隔転移を中心とした再発死亡が少なくないが、現在のところ、肺癌の術後化学療法の延命効果は明らかでないと言わざるを得ない、欧米において、TNP-470などの新しい血管新生抑制剤が臨床治験に入ったが、副作用も多く、実際に本邦においてAdjuvant therapyとして使用できるまでには相当の年月が必要と思われる。一方、日常診療で用いられている薬剤のうちのいくつかは、強力な血管新生抑制作用を持っている。その中でもマレイン酸イルソグラジン、トラニラストなどの血管新生抑制作用は強力であることから、これらの薬剤の血管新生抑制作用を種々の点から検討した。本年は、培養血管内皮細胞の増殖抑制効果の検討と、Wound migration法を用いた培養血管内皮細胞の遊走能抑制効果の検討を行った。 Bovine capillary endotherial cell と Human umbrical vein endotherial cell を用い、0.5%FCS+DMEM培地にbFGF/VEGFを加えて刺激し、薬剤を添加した3日後の細胞数を計測することにより薬剤の効果を検討し、培養癌細胞でも同様の実験を行って、癌細胞の増殖抑制効果の有無も判定し、増殖抑制が血管内皮細胞にspeficであるかどうかを検討した結果、上記の2薬剤とも血管内皮細胞に特異的な増殖抑制効果を示した。また、Dish上に培養されたBovine capillary endotherial cell/Human umbrical vein endotherial cellを剃刀の刃で削り取った後、0.1%BSA+DMEM培地にbFGFを加え、薬剤を添加した18時間後の遊走細胞数を測定することにより薬剤の効果を検討したが、同様に遊走細胞数を抑制し、血管新生抑制作用を有することを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sagawa, M., et al.: "Five-year survivors with resected pN2 nonsmall cell lung carcinoma"Cancer. 85. 864-868 (1999)
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[Publications] Sato, G., Sagawa, M., et al.: "Prognostic value of nucleolar protein p120 in patients with ・・・"J Clin Oncol. 17. 2721-2727 (1999)
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[Publications] Chen, Y., Sagawa M., et al.: "Expression of Bcl-2, Bax, and p53 proteins in carcinogenesis of ・・・"Anticancer Res. 19. 1351-1356 (1999)
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[Publications] Aikawa, H., Sagawa, M., et al.: "Immunohistochemical study on tumor angiogenic factors in non ・・・"Anticancer Res. 19. 4305-4310 (1999)
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[Publications] 佐川元保,藤村重文,他: "呼吸器腫瘍外科学"南江堂. 335 (1999)
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[Publications] 佐川元保,他: "気管支鏡による超音波検査"金芳堂. 81 (1999)