1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11877224
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
矢田 公 三重大学, 医学部, 教授 (80093152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 仁二 三重大学, 医学部, 助手 (30263007)
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Keywords | 拡張型心筋症 / サイトカイン / p38MAPK |
Research Abstract |
ダール食塩感受性ラットを用い拡張型心筋症モデルを作成し(ダール食塩感受性ラットに7週齢より8%高食塩食を負荷することで高血圧を呈し、約11週で著明な心肥大をきたし、約15週で拡張型の心不全をきたし、約19〜22週で死亡する)、7週、11週、15週以降にp38MARKinhibitorであるFR167653を10mg/kg/day、腹腔内投与した(投与群として3群)。非投与群を含めた4群において19週に(1)超音波検査、及び左室カテーテル検査による心機能評価、(2)左室心筋組織におけるTNF-α、IL-1β、MCAF/MCP-1(macrophageの遊走因子)のmRNAの測定(定量RT-PCR法)、(3)左室心筋組織における病理組織学検討(免疫組織学的染色法を用いたmacrophage集積度、fibrosisの進行度の評価を含む)を検討し、拡張型心筋症発症におけるp38MAPkinaseの関与、及び抗サイトカイン療法の効果を評価した。その結果、FR167653により心筋における炎症性サイトカインの発現が抑制され、心筋障害や心不全の改善も認めたことで、FR167653は拡張型心筋症において有効であることが示唆された。
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