1999 Fiscal Year Annual Research Report
超音波を利用した心筋チャンネルによる血管新生と除神経の検討
Project/Area Number |
11877227
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
紀 幸一 岡山大学, 医学部, 講師 (90204940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 政明 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (30177703)
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Keywords | 心筋内レーザー血行再建術(TMLR) / 超音波 / 除神経 / 血管新生 |
Research Abstract |
難治性狭心症に対する新しい治療法であるレーザーによる心筋チャンネル作成の効果が超音波によってもできるかどうか除神経と血管新生について比較検討した。 1)ブラジキニンに対する反応 犬の心筋の左前下行枝領域にレーザーおよび超音波を用いて心筋チャンネルを作成し、300μg相当のブラジキニンに対する平均血圧の低下反応を急性期、および慢性期について調べた。 急性期の反応は、コントロール群、レーザー群、超音波群でそれぞれ113±7.8→94±3.5(mmHg)、97±18.4→85±14.8(mmHg)、120±19.1→107±22.3(mmHg)であった。 慢性期の反応は、コントロール群、レーザー群、超音波群でそれぞれ104±5.7→88±4.2(mmHg)、100±22.6→96±20.5(mmHg)、109±8.5→106±11.9(mmHg)であった。 レーザーおよび超音波によるブラジキニンに対する血圧反応の低下は、除神経の効果を反映していると考えられた。 2)血管新生 慢性期の組織についてFactor、およびPCNA染色を用いてチャンネル遺残部周囲の10×6mmのだ円の範囲の血管密度を比較した。 Factor 染色陽性の血管密度はコントロール群,レーザー群,超音波群でそれぞれ16.9±3.6、44.4±5.2^*、47.4±4.2^*(個/cm2,^*p<0.01)、PCNA染色陽性の血管密度はコントロール群,レーザー群,超音波群でそれぞれ3.16±1.1、17.0±2.7^*、20.2±2.0^*(個/cm2,^*p<0.01)であった。 以上の結果より超音波による心筋チャンネルによりレーザーと同様の除神経と血管新生が認められた。
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