1999 Fiscal Year Annual Research Report
脳動脈平滑筋細胞の形質転換の可能性と各種脳血管病変における意義:分子生物学的検討
Project/Area Number |
11877231
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
大熊 洋揮 弘前大学, 医学部, 講師 (40211099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾金 一民 弘前大学, 医学部, 助手 (70292159)
|
Keywords | 平滑筋 / 形質転換 / 脳動脈瘤 |
Research Abstract |
まず,平滑筋の形質転換が確実に生じるモデルであるラット頚動脈バルーン傷害再狭窄モデル4頭を用い,形質転換の分子マーカーとして利用されているミオシン重鎖アイソフォームのうち,未分化な合成型平滑筋で発現するSMembと,分化した収縮型平滑筋で発現するSM2に関し検討を加えた.頚動脈を摘出し,mRNAの発現を定量的reverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)法とin situ hybridization法で,蛋白レベルの発現をWestern blotting法と免疫組織学的による検索を試みた.RT-PCRでは頚動脈中のSmembの発現増加が認められたが,in situ hybridization法ではprobeに問題があり,充分な染色が得られず,現在probeを変え再検討の予定である.蛋白レベルではWestern blotting法,免疫組織学的方法でSMembの増加が見られた. 以上からmRNAレベルはRT-PCR法で,蛋白レベルはWestern blotting法,免疫組織学的方法で解析が可能なことが得られたため,これらの解析法をもとに各種病態に関する解析に着手した.まず脳動脈瘤の発生に関して,ラット4頭を用い,両側腎動脈後枝結紮,片側頚動脈結紮,食塩負荷により脳動脈瘤を作成し,標本を摘出した.これを用い上述の方法によるミオシン重鎖アイリフォームの解析に着手する所である.
|