1999 Fiscal Year Annual Research Report
腰椎椎間板障害に対するレーザー減圧術の安全性ならびに固定術に関する基礎的研究
Project/Area Number |
11877257
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
里見 和彦 杏林大学, 医学部, 教授 (00095605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 潤 杏林大学, 医学部, 助手 (40204078)
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Keywords | レーザー / 椎間板障害 / 椎間板ヘルニア / 椎間板内圧 |
Research Abstract |
1.基礎的研究の予備研究として今までの臨床的な結果を副作用の点から分析し報告した。腰椎椎間板ヘルニアに対しNd-YAGレーザーによる椎間板減圧術を施行したのは47例で、術前後の画像のそろった30例でレーザーの椎間板や椎体への影響を調査した。単純X線像で椎間狭小に見られた例はなかった。MRIでは椎間板の信号低下を12例に、軟骨終板の信号変化を2例に認めたが手術成績に悪影響はなかった。我々のレーザー照射量では明らかな副作用は認められなかった。 2.基礎的には、家兎7頭に全身麻酔下で側腹部から腰椎を展開しL3/4-5/6椎間板に針を刺入し、Nd-YAGレーザーを照射した(100-2000ジュール)。レーザー照射直後に家兎の全身状態に悪影響は観察されなかった。いずれも生存させ、2-8週に屠殺し、照射椎間板を肉眼的ならびに病理組織学的に観察した。肉眼的には、椎間板に炭化が見られた。病理組織学的には、500ジュール以上の照射で椎間板の粘液変性が認められた。一部の例ではMRIを撮像し、軟骨終板の変化を観察している。 3.レーザー照射前後の椎間板内圧測定は、測定装置の開発が遅れたため次年度で検討する。 ・次年度は、Nd-YAGレーザーの椎間板、軟骨終板、椎体、神経根へ悪影響を与える照射量の確定と椎間板内圧測定から椎間板減圧術としての至適レーザー照射量を確定する。また、レーザー照射が椎間板の変性と同時に骨誘導が見られるかを明らかにしたい。
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Research Products
(1 results)