1999 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌活性腫瘍(副腎腫瘍)の経皮的レーザー治療の開発
Project/Area Number |
11877278
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
早川 邦弘 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00198821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 系典 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (20229850)
青柳 貞一郎 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40291679)
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Keywords | 内分泌活性腫瘍 / 副腎腫瘍 / Yagレーザー照射 / エタノール注入固定 |
Research Abstract |
ラットを用いたin vivoの実験を現在続行中である。すなわち初めに摘出した副腎組織に対し、照射時間、intensityの条件を変えてレーザー照射を直視下でおこなった。照射した組織は直後にホルマリン固定をし、各検体より5スライスを切りだして細胞変性部のマッピングをおこない、想定した腫瘍径の範囲に一番効果的に細胞顕性を起こす条件を検索中である。現在のところ二次元マッピングでの条件は最適化が進んでいるが、三次元モデルとしてとらえた場合の最適条件が求められておらず、更に症例を追加して検索中である。平行して全身麻酔下のラットに対し、片側副腎に直視下でエタノール0.8ml/kg、1.2ml/kgを注入し、第3,5,7,10,30,60病日で犠死させて患側副腎を組織学的に検討した。現在まで得られている結果では0.8ml/kgの注入では症例や経過病日によりviable cellの残存やその分布にばらつきがみられる。その分析は解析に取り込むスライス数を増やして現在分析を続行中である。これに対し、1.2ml/kg注入群では副腎組織のほぼ全体にわたり細胞変性がみられ、すべての病日において残存viable cellはほとんど認めなかった。 即ち、現在まで得られている結果では、エタノールの直接注入でも、レーザー照射に於いても同じように組織の半永久的な崩壊を導くことは可能であるが、意図した範囲の組織を的確に崩壊させるにはエタノールの注入はそのコントロールに困難が伴われ、安全に十分な結果を得るためには複数回の操作を要するものと推測している。またレーザー照射に関しては、その影響を受ける範囲を的確に制御することが最大のポイントで、的確に制御がおこなわれればその効果は確実であるが、周囲臓器への影響を含め的確にレーザーによる組織崩壊範囲を限局させるために、現在ソフトによる制御のみならずプローベの改良も視野に入れて検討中である。
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