1999 Fiscal Year Annual Research Report
生体分解性高分子ナノスフェアーによる網膜組織への遺伝子導入に関する基礎的研究
Project/Area Number |
11877301
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70191963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 英二 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30305528)
尾関 年則 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60254299)
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Keywords | ナノスフェアー / 硝子体 / ドラッグデリバリー / フルオレセイン |
Research Abstract |
今年度は、ナノスフェアーを硝子体内に投与して、眼内での動態を生体眼で評価した。有色家兎眼に、粒子径それぞれ2×10^3、200および50nmであるpolystyreneの蛍光色素含有ナノスフェアーを硝子体内に各群5眼づつ直接注入した。対照としてフルオレセインナトリウム水溶液を注入した。蛍光濃度が10μg/mlとなるよう投与した。ナノスフェアーの眼部各組織への移行をフルオロフォトメトリーにより経時的に測定した。また投与1か月に蛍光顕微鏡によりナノスフェアーの標的組織と排出路を組織学的に検索した。フルオレセインナトリウムは3日以内に眼内より消失したが(T_<1/2>=7.8±0.7時間)、ナノスフェアーは1か月以上にわたり眼内に存在した(2×10^3nm;T_<1/2>=5.4±0.8日、200nm;T_<1/2>=8.6±0.7日、50nm;T_<1/2>=10.1±1.8日)。また、粒子径が小さいナノスフェアーほど長期間眼内に残存する傾向が認められた(r=-0.88)。投与1か月にナノスフェアーは組織学的に網膜内と隅角に認められた。 ナノスフェアーを担体とした薬剤の硝子体内投与は、長期間にわたる網膜硝子体への放出制御システムとして有用である可能性が示唆された。
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