2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11877313
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加賀山 学 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60004610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹野 泰之 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30196191)
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Keywords | 球間象牙質 / ラット / 免疫組織化学 / 遺伝子組織化学 / 基質蛋白 |
Research Abstract |
本研究は、ラットの臼歯を用いて、歯冠における球間象牙質が何時どの部位に形成されるか、また球間象牙質形成時の象牙芽細胞を免疫・遺伝子組織化学的に検索して歯冠部球間象牙質の形成機構を明らかにすることを本研究の主たる目的としている。 実験動物および実験方法: 実験動物には生後1、2、3、4、6、10週齢のウィスター系雄性ラットを用いた。 ペントバルビタール麻酔下で、ラットをグルタールアルデヒド含有4%パラフォルムアルデヒドにより環流し、上顎を摘出し、その後EDTAによる低温脱灰の後、パラフィンに包埋した。薄切は、水平断の連続切片とし、その一部についてヘマトキシリン・エオジン染色を施し、また他の切片を冷蔵庫に保管して遺伝子組織化学的染色に備えた。これらの連続切片についてI型コラーゲン,オステオカルシン,オステオネクチン,オステオポンチン,デコリンのデゴキシゲニン標識RNAプローベを用いた遺伝子組織化学(in situ hybridization)により象牙芽細胞におけるmRNAの発現を検索した. 観察結果: 結果象牙芽細胞はI型コラーゲン,オステオカルシン,オステオネクチン,オステオポンチンを発現し、それらの発現強度は歯の形成過程で異なり象牙質形成の初期に強く、象牙質形成がほぼ完了する生後6,10週のラットでは弱い発現を認めた。しかし、免疫組織化学的に検出されるこれら基質蛋白の球間象牙質における局在とmRNAの発現強度との関係については必ずしも一致せず、球間象牙質の形成機構の解明には今後の検討が望まれた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kagayama M: "Confocal microscopy of Tomes'granular layer in dog premolar teeth."Anatomy and Embryology. 201. 131-137 (2000)
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[Publications] Sato H: "Distribution of interglobular dentine in human tooth roots."Cells Tissues Organs. 166. 40-47 (2000)
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[Publications] Sasano Y: "Expression of major bone extracellular matrix proteins during embryonic osteogenesis in rat mandibles."Anatomy and Embryology. 202. 31-37 (2000)