1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11877327
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
早川 太郎 愛知学院大学, 歯学部・生化学講座, 教授 (80064822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 京子 愛知学院大学, 歯学部・生化学講座, 講師 (40231659)
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Keywords | TIMP-1 / 抗TIMP-1モノクロナル抗体 / 免疫染色 / 有系分裂 / クロモゾーム / がん細胞 |
Research Abstract |
これまで、培養細胞、特に、有糸分裂中の腫瘍細胞のクロモゾームが抗TIMP-1モノクロナール抗体で濃染することを観察してきたが、これは培養細胞に限った現象ではなく、in vivoでも、例えば、ヒト皮膚扁平上皮がん組織や非ホジキンリンパ腫組織に見られる有糸分裂中のがん細胞で、培養細胞で見られたと同じように、クロモゾームが濃染することを明らかにした。in vivoの有糸分裂中の細胞でクロモゾームが抗TIMP-1抗体で濃染するという結果は、クロモゾームの濃染が単に培養細胞のみに見られる特殊な現象ではなく、有糸分裂cn中の細胞で見られる基本的、且つ、普遍的な現象であることを示唆している。上述の免疫組織学的な結果を踏まえて、クロモゾームにTIMP-1が結合していることを科学的に証明することが、本年度の研究計画の一つであり、当初、計画した方法でクロモゾーム画分の単離を色々と試みたが、分析に十分な量を収集出来ないことが分かった。それで、現在、さらにデメコリチンを用いて有糸分裂の分裂中期で停止させ、有糸分裂指数を50-100%と高めた上、デイギトニンで細胞膜を壊し、クロモゾームを単離し、ショ糖密度勾配法で精製を試みている。従って、当初、計画したTIMP-1が結合するクロモゾーム成分を同定する検索はまだ行なわれていない。
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