1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11877365
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
花田 信弘 国立感染症研究所, 口腔科学部, 部長 (70180916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 明 国立感染症研究所, 口腔科学部, 研究員 (50312286)
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Keywords | ミュータンスレンサ球菌 / リコンビナント抗体 / 受動免疫法 |
Research Abstract |
日本人の多くは、齲蝕症の病原菌であるミュータンスレンサ球菌に感染している。我々は、ミュータンスレンサ球菌のみを特異的に除菌し、口腔細菌叢をより望ましいものに移行させることを計画している。選択的除菌法として我々は受動免疫法を採用しようとしている。受動免疫法には大量の抗体が必要であり、現在普及している動物細胞を用いた生産法ではコストがかかりすぎ、現実的な方法ではないと考えられてきた。我々は、遺伝子組換え技術を用いて抗体を大量に産生する植物を開発することで、受動免疫法による除菌の実現を計画している。 これまでに、国立感染症研究所口腔科学部においてミュータンスレンサ球菌の歯面接着因子を特異的に認識するモノクローナル抗体を作製した。いくつかの抗体はミュータンスレンサ球菌の歯面への付着を阻害する活性を持つことが予測され、現在、抗体を用いた除菌の臨床研究を進めている。平成11年度は、これらの抗体を植物に産生させるために、抗体をコードするcDNAをクローニングし、活性の強いリコンビナント抗体のクローンをスクリーニングした。 モノクローナル抗体K2F、K4A、S2Cそれぞれを産生するハイブリドーマからmRNAを抽出し、RT-法によってFabのL鎖とH鎖それぞれをコードするcDNA断片を得た。各断片はベクター(pFab1-His2)にクローニングし、大腸菌JM109株を用いFabとして発現させた。各モノクローナル抗体につき約40コロニーをELISAによってスクリーニングし、強い活性を持つクローンを、それぞれ1〜0mlスケールで培養し可溶性タンパク質を抽出、そこからヒスチジンタグを用いてFabの粗精製物を得た。これらの結果は第3回日本ワクチン学会学術集会、及び第22回日本分子生物学会年会において発表した。 今後、各リコンビナント抗体をコードするcDNAをタバコ、イネに導入し、抗ミュータンスレンサ球菌抗体を産生する植物を作製する予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] 矢野明: "Plant Biotechnology-The Trends in Enterprises and Public Education-"Human Science. 10・6. 25-27 (1999)
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[Publications] 矢野明、花田信弘: "DNAチップは歯科医療を変えるか?"日本歯科評論. 682. 214-215 (1999)
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[Publications] A.Eto: "Effect of a Self-derived Peptide on Glucosyltransferase of Streptococcus mutants"Journal of Biological Chemistry. 274. 15797-15802 (1999)
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[Publications] H.Kato: "The immunogenicity of various peptide antigens inducing cross-reacting antibodies to a cell surface protein of Streptcoccus mutans"Oral Microbiol.immunol.. 14. 213-219 (1999)
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[Publications] T.Suzuki: "Role of F_1F_0-ATPase in the growth of Streptococcus mutans GS5"J.Applied Microbiol.. 88. 1-9 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "生体の抗う蝕要因-う蝕と宿主、細菌、食事要因の関係-"日本歯科医学会誌. 18. 116-119 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "歯科臨床のためのバイオフィルムの理解正常な細菌叢と病原性バイオフィルムの形成"ザ・クインテッセンス. 18(1). 3-6 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "齲蝕予防における唾液の役割"ザ・クインテッセンス. 18(4). 710-713 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "実践予防歯科"医歯薬出版. 6 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "健康栄養"第一出版. 314 (1999)
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[Publications] 花田信弘: "バイオフィルムの齲蝕・歯周治療での位置づけと今後の展望"クインテッセンス出版. 7 (1999)