2000 Fiscal Year Annual Research Report
人工知能を用いて看護ケアおよび介護ケア支援システムの開発
Project/Area Number |
11877427
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
景山 甚郷 岡山大学, 医学部, 教授 (00169393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 義晴 岡山大学, 医学部, 助教授 (90212505)
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Keywords | ニューロシステム / 看護・介護ケア / 骨折・肺炎 |
Research Abstract |
本研究はニューロシステムを用いて、高齢者の看護、介護ケア支援システムを構築することにより、コメディカル学生に教材を提供し、老人保健施設や特別養護老人ホームの現場に必要なケア項目を提供することを目的として開始した。 出力項目は高齢者が寝たきりになる最大の原因である骨折と死亡原因の第一位である肺炎の危険性の予知を選んだ。 まず骨折の危険性の予知は骨折の有無や骨量と骨量喪失速度により決定されることが明らかにされてきている。そこで学習データの設定として、骨量は骨量測定値を用い、骨量喪失速度は生化学的な骨代謝回転の評価(骨代謝マーカー値)を用いた。同様に臨床的な危険因子の把握が骨折の予測に大切である。現病歴として糖尿病、脳血管障害、向精神薬の服用、睡眠障害の有無をデータとして取り上げた。歩行の状態や注意に対する理解力も危険因子であるがデータ化に苦労している。そのうち、転倒リスクの一つの歩行速度は1.0m/毎秒を基準とした。その他に歩行時の重心移動をデータ化したいと試行錯誤している。 肺炎の危険性の予知としての出力項目は脳血管障害の有無、錐体外路疾患の有無や運動ニューロン疾患の有無の他に血清アルブミン値などはデータとしているが、嚥下障害の有無、咳反射の減弱度、逆流の有無などのデータ化には問題点が山積している。 今後は前述の問題点の解決、項目(データ)の傾斜配分の工夫、パラメーターを更に細かくするなど行い、そして症例数を増やす必要がある。
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