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2000 Fiscal Year Annual Research Report

青・壮年期血液透析患者の自己概念に関わる看護婦の援助に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11877435
Research InstitutionYamanashi College of Nursing

Principal Investigator

林 一美  山梨県立看護大学, 看護学原論, 講師 (30279905)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仲沢 富枝  山梨県立看護大学, 短期大学部, 助教授 (20279897)
Keywords青・壮年期血液透析患者 / 自己概念 / 質的研究
Research Abstract

データ収集:研究者5名が平成12年8月〜10月に,A県内血液透析施設5カ所において,血液透析患者16名の対象者に面接調査した.面接方法は,自己概念に関する半構成的面接を行い,面接時間は15分〜90分で,面接回数は1回,了解が得られた者についてはテープレコーダで録音し逐語記録した.面接対象者は,26才〜46才の男女で,透析導入後約1ヶ月〜3年6ヶ月であった.
データ分析:対象者の体験したことの語りから,研究者全員で対象者の体験と思いを概観した.それを踏まえ,面接担当者が対象者の体験と自己概念のあり様を分析している段階である.
データ分析から,対象者の体験と思いは以下のように概観できた.
1.透析患者は,透析治療を生きるための手段と捉えており,自己の生命の喪失や生命の危機と関連づけて捉えていた者はいなかった.しかし透析患者の多くが,導入までの病に対する自己の取り組みや,それ以後の治療継続にともなう様々な思いなど,透析治療開始に伴う精神的な辛さを語った.
2.透析患者は,透析治療を受けることを自己に生きる力や活力を与えたり,或いは自己の生命が弱くなるという身体感覚との関連で捉えていた.また,身体感覚のその善し悪しは,その人の役割遂行の意欲や意識に影響していた.
3.導入期の透析患者の治療への受け止めは,透析導入の仕方が影響していた.透析導入時の自己決定のあり様が治療への受け入れに影響していた.
4.透析導入〜6ヶ月頃の者は,透析を受けている現在の自分の状況について語る者が多かった.透析歴が増すにつれ,将来の自己を見据え現在の自分のあり様を捉えていた.透析患者の自己概念は,透析歴に影響を受けていた.
5.透析患者は,時間的な制約や体力の減少,社会的なつき合いが十分に果たせないと捉え,自分の方から他者との関係性を広げていこうとする思いを縮小していた.或いは,そのような思いから自分の内面へと入り込んでいた.
6.透析患者は,透析治療によって日常生活は導入前と変化しているが,自己の本質は変わっていないと語っていた.透析治療を受けいている以外は「変わらない自己」「ふつうの自己」を語っていた.

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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