1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11877440
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
江川 幸二 東海大学, 健康科学部, 講師 (90276808)
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Keywords | 代替医療 / 看護 / 看護婦 / 態度 / 要因 |
Research Abstract |
国内外の文献調査から「代替医療」やその類似語と「看護」のキーワードのand検索で調べると、実際にアロマテラピーやリラクセーションなどを看護実践として利用してみて、その結果どうだったかというものが多く、導入に関する看護職の意識やそれを取り巻く要因に関する文献はほとんどなかった。しかし代替医療に対する看護婦の態度についての文献は、デンマーク、フィンランド、アメリカ、日本でそれぞれ1件ずつ見つかった。これらの文献から「代替医療の看護実践への導入に関連する要因」の概念枠組みを構築するためには、「看護職の代替医療に対する態度」という視点から検討することが有効であることが示唆された。そこで、「態度」を取り扱っている社会心理学関連の文献から、「態度」に関係する要因を調べてみた。その結果、(1)所属集団の価値・信念・規範、(2)個人のパーソナリティ、(3)欲求充足の経験、(4)それに関する情報(情報や知識)、(5)他者の態度、という5つの要因が「態度」の形成に影響していることがわかった。さらに、その態度が行動に結びつくには、(1)技術的要因、(2)政治的・法律的要因、(3)経済的要因、(4)教育的要因、という4つの要因が関連していることがわかった。したがって、研究テーマの概念枠組として、これらの要因を変数として、それらの間の相互関連を整理することが、構成的なアンケート質問用紙を作成し、仮説設定をする上で有効であることが明らかにされた。次年度は、この概念枠組みをもとにしたアンケート用紙を作成し、実際に調査を実施して統計的に要因分析をすすめる予定である。
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