1999 Fiscal Year Annual Research Report
水泳時無酸素および有酸素能力同時多計測の可能なエルゴ・アクア・アリーナの基本設計
Project/Area Number |
11878006
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
塩野谷 明 長岡技術科学大学, 体育・保健センター, 助教授 (50187332)
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Keywords | エルゴ・アクア・アリーナ / エルゴメータ / アタッチメント・エルゴメータ / STS / 同時多計測 |
Research Abstract |
本研究は、水泳時の無酸素および有酸素能力の同時多計測を可能とするエルゴ・アクア・アリーナの基本設計を目的としている。そのために開発されたアタッチメント・エルゴメータによる牽引水泳(STS)を用いて非乳酸性、乳酸性、有酸素性能力評価方法を確立し、これによって既存のプールを運動能力評価に基づいた総合的な運動実践システムヘと代えることを試みている。 本年度は非乳酸性および乳酸性能力の同時評価方法として、33秒間のSTS時パワーの低下率より評価する方法、有酸素能力の評価方法として、STS時パワーと呼気ガス分析を併用しSTS時酸素摂取量によって評価する方法、および高齢者を考慮しアタッチメント・エルゴメータを連結させることで、水中歩行時の運動量を計測評価する方法を開発した。さらにSTS時パワーの同時多計測として、複数台のアタッチメント・エルゴメータを併用し、競技会に参加する選手633名を対象にした上記パワーの測定を行った。ここでは牽引水泳であるSTS時パワーは、エルゴメータに掛る負荷と速度の積より求められること、ならびに水の抵抗は速度の2乗に比例することから、選手の泳速とパワーの関係は速度の3乗に比例するとの仮説をたて、これを証明した。これらのことから水泳時のヒトの運動能力を総合的に、能力差のある多くの対象者を、同時に測定することが可能となり、上記目的のエルゴ・アクア・アリーナの基盤システムが構築された。 次年度では、水中での動きを映像によって捉えるシステムとの併用を試み、さらに汎用性の高いシステムとして再構築するとともに、多くの対象者による運動評価と運動実践をとおして、エルゴ・アクア・アリーナを利用者の幅広い目的(選手強化から健康の保持増進まで)に対応させることを試みる。
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[Publications] 塩野谷 明: "アリーナ型総合体力診断運動実践システムエルゴアリーナ・タイプ・アクアの開発"第16回バイオメカニズム・シンポジウム前刷. 16. 151-162 (1999)
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[Publications] 塩野谷 明: "エルゴメータ・アタッチメントを用いたSemi-tethered swimming時パワーの同時多計測"トレーニング科学. 10・3(印刷中). (2000)