1999 Fiscal Year Annual Research Report
老後も住み続けることができるような地域づくりに関する研究
Project/Area Number |
11878015
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
水野 弘之 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (70117977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武元 勲 京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (30295638)
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Keywords | 地域づくり / 福祉のまちづくり / 地域福祉活動 / 住民自治 / 生活空間 / 高齢社会 / 高齢者 / コミュニティづくり |
Research Abstract |
老後も住み続けることができるような地域づくりに関して,次のように各地域で各種の調査を行い,大きな成果が得られた。また,次年度の研究の展望も切り開くことができた。 1.文献調査および先駆者に対するヒアリング----従来の研究の到達点および研究課題を把握した 2.全国の中でこの種の取組が進んでいる先進地域を探し出し(秋田県鷹巣町,岩手県藤沢町,京都市の春日学区,京都府美山町,神戸市長田区真野地区,広島県総領町,島根県桜江町など),現地に赴き,その実態を目で見て確かめ,これまでの到達点・問題点・課題などを整理した。 3.春日学区では,『高齢のため介護が必要になっても同じ地域に住み続けることができている人』を探し出して綿密なケーススタディを行い,住み続けることを可能にしている様々な要因(住居的要因・福祉的要因を含む)を摘出した。また,お年寄りが日常生活の中で行っている路地園芸,防火活動,ゴミ出し,地蔵さん維持などに関するアンケート調査を実施し,地域づくりとの関連を明らかにした。さらに,春日学区における地域自治福祉活動の内容を詳しく調査し,地域づくりとの関連を明らかにした。 4.藤沢町では,行政の福祉の地域づくりの全容,行政による住民による地域づくりの支援などを把握した。また,藤沢町の中の第5区,深萱地区を対象として綿密なヒアリングを行い,住民による地域づくり,地域自治福祉活動の実態を詳しく調査した。 5.美山町ではお年寄りが行っている地域活動に注目し,その活動がお年寄りにもたらす精神的.身体的効果,生き甲斐の向上などの生活の質の向上,地域生活空間の変化などを詳しく調査し,元気老人づくりや地域づくりに役立っていることなどを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 水野弘之: "大震災と老後に対する安心のための地域づくり-21世紀の京都のために-"都市研究・京都. 第11号. 1-27 (1999)
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[Publications] 千原仁,水野弘之他: "老後も住み続けることができる地域づくりに関する研究(その1)"日本建築学会近畿支部研究報告集(計画系). 44号. 621-624 (1999)
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[Publications] 古野素子,水野弘之他: "老後も住み続けることができる地域づくりに関する研究(その2)"日本建築学会近畿支部研究報告集(計画系). 44号. 625-628 (1999)
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[Publications] 野内和美,水野弘之他: "老後も住み続けることができる地域づくりに関する研究(その3)"日本建築学会近畿支部研究報告集(計画系). 44号. 629-632 (1999)
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[Publications] 大橋美幸,水野弘之他: "痴呆性老人の家族による『住まいと住み方に関する工夫』の手法"日本建築学会計画系論文集. 第527号. 93-98 (2000)