2000 Fiscal Year Annual Research Report
社会系教科における政治的リテラシーの育成を目指すカリキュラムの開発研究
Project/Area Number |
11878042
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
工藤 文三 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (30231096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 善治 千葉大学, 教育学部, 助教授 (50207586)
永田 忠道 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 研究員 (90312199)
谷田部 玲生 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (30311137)
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Keywords | 政治学習 / 政治的リテラシー / 社会科 / 公民教育 |
Research Abstract |
本年度は、政治学習で目指す資質や能力像、政治的リテラシーについて、<社会の変化><子どもの生活や意識><政治学や関連する諸科学>の三つの視点から検討を進めてきた結果、次のようなことが明らかとなった。 (1)社会の複雑化に伴う論争的な問題の噴出は、社会的な合意形や利害調整に係わる資質や能力を求めるようになっていること。 (2)国家と社会の関わりの変化に伴って公共性の在り方が変化しつつある中、公共性の創出についての個人としての関わり方について、政治学習の視点からさらに検討する必要があること。 (3)情報公開等に見られるような民主主義の在り方の変化は、政治参加の形態に変化をもたらすことが考えられる。政治的リテラシーについてもこの観点からの吟味が必要である。 (4)子どもの政治意識を規定する要因については、これまで必ずしも十分に明らかにされてなく、政治的リテラシーの観点からさらに検討が必要である。 (5)政治哲学における規範理論のもたらす知見は、自由や平等、正義などの社会的価値についての教材化に道を開くものであり、政治的リテラシーの観点からも研究する必要がある。 (6)近年における政治の流動性の拡大は、政治についての見方や捉え方、判断力の育成を求めていること。 次年度は、政治的リテラシーの内容を構造化するとともに、政治学習改善の方向性について検討を進める。
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