1999 Fiscal Year Annual Research Report
学習を保障する力を養うための学習支援システムの試み:日本語研修コース生を対象として
Project/Area Number |
11878046
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
佐々木 香代子 琉球大学, 留学生センター, 助教授 (60305216)
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Keywords | 学習相談 / 学習の意識化 / 学習リソース / 学習契約 / 日本語予備教育修了後 / 日本語能力 / 学習支援 |
Research Abstract |
11年度12月から,月1回のペースで、個別に学習相談を行った(1回90分)。当初の計画では、指定された日時までに,学習者は,(1)今,自分が何をリソースとして,どのように学習しているか,(2)学習がうまくいっていると感じているか/いっていないと感じているか,(3)一カ月前に設定した目標の達成度(但し,二回目の相談以降)について書き,担当者に提出する。という方法を考えていたのであるが、例えば、(2)について「○○と××の違いがわからない」とか「○○の用法がわからない」といった報告が返ってくるところから、始めから「自分の学習について考える」という方法をやめ、学習者の「わからない」原因を探り、問題を解決する→学習方法を考える→その方法で学習してみるというやり方に切り替えた。この方法で、とりあえず、今までの自分の学習方法に対する気づきと、自分が試したことのなかった学習方法への気づきを促すことはできたようだ。自分自身の学習をどのように構築(目標を決め、内容と方法を計画する)していくか、ということについては、コース中にできなかったので、春休み中の学習相談と4月以降のメールでのやりとりおよびインタビューでの課題に移行した。 幸い、学習者から学習相談時の録音について許可を得ることができたので、録音したテープの書き起こしを行い、現在、相談プロセスを分析中である。 今後の作業としては、どうして、当初の計画が期待通り進まなかったのか(学習者への提示の仕方など)を振り返り、12年度の研究の進め方を再検討する予定である。 また、2月には、他の教育機関で学習相談を行っている教師に面接し、学習支援の現状についての情報交換と、システムの構築について意見交換を行った。
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