Research Abstract |
言語表現を動画に変換するためには,画像のどのような点が言語として陽に表現され,どのような点が言語として表現されないかを明らかにし,分析に基づいて言語表現から適切な動画像を得る手法を求める必要があると考え,このような観点から,具体的な対象として,料理レシピからCGによる動画を得ることを対象に取り上げ,言語表現と画像との対応に関して分析を進め,CGソフトを用いて実験的に簡単な表現を試みた。 言語表現と画像との関連付けの分析に関しては,料理レシピにおける要素を材料,道具,料理動作(行為),料理の状態,動作を規定する制約と分類し,さらに各要素の分析を進めた。特に,料理動作については,どのような修飾語により動作が規定されるかを分析した。動作を規定する要素としては,動作による目的状態(ネギを3〜4センチの長さに切る),動作時間(2〜3分煮る,さっとゆでる),材料(ごぼうは千切りにする)が上げられ,画像にするためには,これらの修飾語句により示される制約を明確化する必要があることを分析した。動作を明確化する制約は料理の材料,道具,動作に依存し,画像化に当たっては,それらは対象に依存するところがあり,どのような対処が必要であるかを検討した。 画像化に関しては,CGソフトの調査,料理材料,道具,動作について,簡単な例(魚をフライパンで焼く)を対象にCGソフトによる表現を試み,動画表現自体の生成に係わる問題点を検討した。料理の自然な動画を作るためには,材料,道具など複数の要素が係わる動作を適切に扱う必要があり,個別に表現した要素を統合する上での問題点を検討した。
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