1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11878069
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
室田 一雄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50134466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩浦 昭義 上智大学, 理工学部, 助手 (10296882)
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Keywords | 組合せ最適化 / 凸解析 / アルゴリズム / 離散凸関数 |
Research Abstract |
本研究の目的は,組合せ凸解析の理論に基づいて,生産システム設計に現れる最適化問題の組合せ構造を明確にすると共に,最適な生産システムを設計するための実用的な解法を構築することである.この目的を実現するため,本年度は以下の研究を行った. ・組合せ凸関数の理論的な側面について研究を進めた. (a)1996年に室田が提案したM凸関数の概念は,整数格子点集合の上の凸関数と言うべき概念である.M凸関数はそれ自身様々な応用例をもつが,生産システムから生じる例の中には,この枠組みでは捉えきれないものも数多く存在する.このため,M凸関数の概念を様々な方向へ拡張するという研究を進めた.具体的には,(1)M凸関数の概念を実数空間上で定義される(連続的な)関数へと拡張するとともに,(2)整数格子点集合上での擬凸関数と言うべき,「擬M凸関数」という概念を提案した. (b)ネットワーク問題に対して良い結果を残していた「最小比閉路消去法」という算法が,より一般的な問題である線形計画問題及び混合整数計画問題に対しても適用可能であり,多項式反復で終了することを示した. ・生産システムの設計に関して,過去の研究及び現在の研究状況を調査した. (a)生産システムの設計に関する過去の文献を調べ,組合せ凸解析の結果を適用できる例が存在するか否か,調査した. (b)東北大の山下氏,上智大の伊呂原氏ら,生産システム工学に詳しい研究者と議論を行い,生産システム設計における最適化,特に工場におけるレイアウト問題から生じる最適化問題を調査・整理した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Murota: "Discrete convex analysis - Exposition on conjugacy and duality, In Graph Theory and Combinatorial Biology, (eds.L.Lovasz,et al.)"Bolyai Society Mathematical Studies. 7. 253-278 (1999)
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[Publications] S.T.McCormick and A.Shioura: "Minimum Ratio Canceling is Oracle Polynomial for Linear Programming, but Not Strongly Polynomial, Even for Networks"Operations Research Letters. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K.Murota and A.Shioura: "M-Convex Function on Generalized Polymatroid"Mathematics of Operations Research. 24・1. 95-105 (1999)
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[Publications] A.Shioura: "Level Set Characterization of M-convex Functions"IEICE Transactions. (掲載予定). (2000)
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[Publications] K.Murota: "L-convex functions and M-convex functions, In Encyclopaedia of Optimization (P.M.Pardalos and C.A.Floudas,eds.)"Kluwer Academic Publishers. (2000)