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1999 Fiscal Year Annual Research Report

低温溶融塩を用いる新規な水素-リチウム熱再生型燃料電池

Research Project

Project/Area Number 11878081
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

伊藤 靖彦  京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 教授 (20026066)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野平 俊之  京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助手 (00303876)
後藤 琢也  京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助手 (60296754)
萩原 理加  京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助教授 (30237911)
Keywords電気化学 / 低温溶融塩 / 水素 / リチウム / 燃料電池
Research Abstract

平成11年度は、最も代表的な低温溶融塩であるAlCl_3-EMIC(エチルメチルイミダゾリウムクロリド)系に、LiAlH_4を添加し、水素を含むイオン種の溶解度、安定性、電気化学的挙動を調べた。AlCl_3-EMIC系溶融塩は、その混合モル比により、化学的、電気化学的性質が大きく変化するため、酸性(AlCl_3:EMIC=2:1)、LiCl緩衝中性(AlCl_3:EMIC:LiCl=1.1:1:0.2)、塩基性(AlCl_3:EMIC=1:1.1)の各溶融塩を準備し、LiAlH_4の溶解性を調べた。その結果、室温(T=298K)においては酸性溶融塩のみが、LiAlH_4を安定に数mol%溶解させ得ることが分かった。次にその溶解形式を調べるため、赤外吸収およびラマン分光法によりイオン種の分析を行った結果、LiAlH_4と浴中のAl_2Cl_7-が反応し、新たにAl_2Cl_6H-が生成している可能性のあることが分かった。以上を踏まえ、新たに生成した水素を含むアニオン種の電気化学挙動をタングステン電極を用いてサイクリックボルタンメトリー等により調べた結果、0.1V(vs.Al(III)/Al)付近からアノード水素発生反応が起こることが確認された。さらに電位走査速度や添加LiAlH_4濃度を変化させて検討した結果、このアノード水素発生反応は非可逆的であり、水素ガスの還元が起こりにくいことが分かった。以上より、酸性溶融塩は、水素-リチウム熱再生型燃料電池の電解質として適さないことが分かった。
一方、電位窓が卑な方向へ広いLiCl緩衝中性溶融塩に関しては、浴温を353Kまで上げることにより、LiAlH_4を安定に数mol%溶解させることが見出された。初期的な電気化学的検討結果より、水素ガスの還元が可能であることが示唆され、水素-リチウム熱再生型燃料電池の電解質として有望であることが分かった。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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