1999 Fiscal Year Annual Research Report
短い時間スケールにおける海洋難分解性溶存態有機物の生成と炭素sinkとしての意義
Project/Area Number |
11878087
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
濱 健夫 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (30156385)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳 勝美 九州産業大学, 工学部, 教授 (10191149)
|
Keywords | 溶存態有機物 / 難分解性 / 植物プランクトン / 炭素循環 |
Research Abstract |
1.博多湾における実験 富栄養化し植物プランクトンの現存量が多く、溶存態有機物の生産量も高いと予想される博多湾における培養実験を1999年7月に実施した。実験では博多湾から採取した自然植物プランクトン群集にトレーサーとして^<13>C-NaHCO_3および各種栄養塩類を添加した後、12時間明中で培養した。その後、暗所に移し培養開始後一ヶ月を経過するまで、適時試料を採取した。 採取した試料について、懸濁態有機物の濃度・^<13>C同位体比、溶存態有機物の濃度・^<13>C同位体比、溶存態炭水化物の単糖濃度・^<13>C同位体比を測定した。溶存態有機物については、難分解性有機物と易分解性有機物とを分画するために、紫外線照射を行った後に有機炭素の濃度と^<13>C同位体比とを測定した。 2.相模湾における予備実験 植物プランクトンの現存量が少なく、溶存態有機物の生産量が低いと予想される相模湾においては、次年度実施予定の本格的な実験に備え、予備的な情報を得るために、1999年10月に東京水産大学練習船「青鷹丸」の航海の際に実施した。溶存態有機物について、その濃度および^<13>C同位体比を測定する実験を、現在継続している。
|