1999 Fiscal Year Annual Research Report
コフィリン遺伝子変異による筋機能の変異-新しいタイプの筋疾患の探索
Project/Area Number |
11878136
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大日方 昴 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 洋志 千葉大学, 理学部, 助教授 (00222662)
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Keywords | 筋原線維 / コフィリン / アクチン結合蛋白質 / アクチン / アクチン線維 / 筋原線維形成 / 横紋筋 / 骨格筋 |
Research Abstract |
1)アクチン集合制御因子コフィリンの発現特性について 筋形成に重要と想定される筋型コフィリン(MCF)の役割に迫るため、マウス胎児の筋発生過程でのMCFの発現をin situ hybridization法により解析、筋分化が開始される筋節および肢芽の筋形成域に、節分化因子(m yogenin〕や筋原線維蛋白質と共に発現されることを見出した。また、新生児・骨格筋では非筋型コフィリン(NMCF)、MCFの両者が共存、成熟筋ではMCFのみになること、しかし、心筋では成体でも2つのコフィリンの共存が続くことを明らかにした。従って、MCFの変異の表現型は成熟骨格筋で顕在化すると推測される。 2)筋細胞内でのコフィリンの活性制御 筋原線維形成期のアクチン集合制御へのコフィリンの関与を調べるために、培養骨格筋細胞への蛍光標識コフィリンの注入、GFP付きコフィリンの発現誘導により調べた。培養筋細胞内で、過剰な外来コフィリンは一過的にアクチン繊維の崩懐を導くが、やがて細胞内でコフィリンの機能は抑制され、アクテン線維が回復されることがみられた。コフィリン機能の制御はSer#3のリン酸化によることが知られるが、Ser#3をAlaに換えたコフィリンでも機能は抑制された。骨格筋でのコフィリン機能の制御は既知のリン酸化による制御とは異なる機構で制御されることが推察される 3)MCF遺伝子欠損細胞の作成 相同組み替え法により、MCF遺伝子を発現しないES細胞を作成、このES細胞をもつキメラマウスを作成する段階まで到達した。MCFを発現しないマウス個体の作成に向けてさらに実験を進めている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Soeno, Yoshinori: "BDM(2,3-Butanedione monoxime), an inhibitor for myosin-actin interaction, suppresses myofibrillogenesis in skeletal muscle cells in culture"Cell Tiss. Ress.. 295. 307-316 (1999)
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[Publications] Soeno, Yoshinori: "Organization of connectin/titin filaments in sarcomeres of differentiating chicken skeletal muscle cells"Mol. Cell. Biochem.. 190. 125-131 (1999)
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[Publications] Kusano, Ken-ichi: "Detection of a sequence involved in actin-binding and phospho-inositide-binding in the N-terminal side of cofilin"Mol. Cell. Biochem.. 190. 133-141 (1999)
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[Publications] Okada, Kyoko: "XAIP1 : a Zenopus homologue of yeast actin interacting protein 1(AIP1) which accerates disassembly of actin filaments cooperatively with ADF/cifilin family proteins"J. Cell Biol.. 112. 1553-1565 (1999)
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[Publications] Maekawa, Midori: "Activation of LIM-kinase for cofilin phosphorylation by Rho-associated kinase in Rho-mediated actin reorganization"Science. 285. 895-898 (1999)