2000 Fiscal Year Annual Research Report
神経分化・発達と神経活動との関連についての新しいアプローチによる研究
Project/Area Number |
11878150
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
佐藤 真 福井医科大学, 医学部, 教授 (10222019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 秀司 福井医科大学, 医学部, 助手 (10303372)
永野 隆 福井医科大学, 医学部, 助手 (70272854)
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Keywords | 電位 / 神経分化 / センサー / 神経上皮 / ニューロテンシン / 脳発達 / 部位特異的 / マウス |
Research Abstract |
本研究は、生体内で電位を感受できるシステムを構築し、その電位とそこでの生物学的現象の関連を探ることを目的としている。最終的な結果をうる段階にはいまだ至っていないが、現在まで以下のような流れで実験を行ってきた。 まず電位を感受できるシステムを構築するため、センサー分子に相当するvoltage-sensitive potassium channel-GFP遺伝子を取得した。次に、この遺伝子を目的の組織にて特異的に発現させるため、組織特的発現を担うとされる幾つかのプロモーターの性質を検討した。 神経上皮特異的に発現するとされるnestinプロモーター、神経細胞全般に強い発現を示すとされるCAGGSプロモーターについて、その発現強度、特性を検討した。又、nestinプロモーターについては、そのmRNAの発現をin situ hybridization法にて、特にその発現様式が従来の報告と同じであるかについて検討した。その結果、培養細胞レベルではいずれも発現強度は充分であったが、nestin mRNA発現細胞の一部は神経上皮以外にも観察された。さらに、ニューロテンシンが個体発生期の海馬の出力(脳弓)を担う細胞群に一過性に発現する事実を用いて、脳内に一過性に発現し、軸索の消退がおこる系にてどのような活動電位の変化が起きているのかを検討するため、マウスのニューロテンシンプロモーターの取得を試みた。ラットにおいては、上流域の一部は取得できたものの、マウスにおいては残念ながら取得できなかった。現在、得られたラットの配列にて一過性の発現が実現できるか否かを検討する準備を行っている。 同時に神経分化そのものの分子的背景を検討するため、我々が新たに同定した神経上皮特異的発現遺伝子neurepinの解析を行った。マウスにおいてその全長遺伝子を取得するとともに、遺伝子の前半部分を欠損させたマウスを作成した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hisashi Ijichi: "Molecular cloning and characterization of a human homologue of TBPIP, a BRCA1 locus-related gene."Gene. 248. 99-107 (2000)
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[Publications] Keng W.Vincent: "Homeobox gene Hex is essential for onset of mouse embryonic liver development."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 1276. 1155-1161 (2000)
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[Publications] Takashi Nagano: "A2 Pancortins (Pancortin-3 and-4) are the dominant Pancortins during neocortical development."J.Neurochem.. 75. 1-8 (2000)
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[Publications] Nobuhiro Suzumori: "Decreased expression of secretory leukocyte protease inhibitor in ovarian endometriomas with GnRH agonist therapy."Obstet.Gynecol.. (in press).
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[Publications] M.Tanaka: "Role of Rab3 GDP/GTP exchange protein in synaptic vesicle trafficking at the mouse meuromuscular junction."Mol.Biol.Cell. (in press).