1999 Fiscal Year Annual Research Report
マウスを用いた新規視物質遺伝子の導入による色覚高次化機構の解明
Project/Area Number |
11878160
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河村 正二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40282727)
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Keywords | 視物質 / オプシン / 色覚 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
マウスに新規なオプシン遺伝子を導入して色覚改変を行うために、ジーンターゲッティングによるノックインマウス作成を目標とした。まず129/SvJ系統マウスの胚性幹細胞株RW4由来のDNAを購入した。サザンハイブリダイゼーションにより標的とする緑オプシン遺伝子のコピー数が1であることを確認した。続いてターゲッティングベクターを作成するためにそこからゲノムライブラリーを作成し、マウスの内在性のミドリオプシン遺伝子の単離を試みた。しかし、遺伝子の上流域と下流域を含むDNAクローンを未だ単離できておらず、ターゲッティングベクターの構築に至っていない。新規オプシン遺伝子による色覚改変という同様の試みを同時にゼブラフィッシュにおいても行うことにした。内在性オプシン遺伝子の発現制御領域を新規オプシン遺伝子に接続してゼブラフィッシュに導入することにより、色覚改変を試みる。そのためには、各オプシン遺伝子の発現制御領域を決定する必要があり、そのためにまずゼブラフィッシュのゲノムライブラリーを作成して5種類の視物質オプシン遺伝子を単離し、遺伝子上流領域をgreen fluorescent protein(GFP)レポーター遺伝子発現ベクターに組み込み、ゼブラフィッシュ受精卵への導入を試みた。来年度はマウスのターゲッティングベクター構築を完了させ、ES細胞への導入によりノックイン細胞を単離する。また、ゼブラフィッシュにおいては遺伝子導入条件の最適化をはかり、発現制御領域を確定していく。
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