1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11895015
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
楠田 哲也 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50037967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浮田 正夫 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60035061)
井村 秀文 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20203333)
池淵 周一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20026181)
平田 強 麻布大学, 環境保健学部, 教授 (50005493)
野池 達也 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90005398)
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Keywords | 流域 / 水処理 / マネジメント / 水質汚染 / 水資源 / 生態系 / リスク |
Research Abstract |
現在、着実に水の危機が迫りつつある。たとえば、わが国における近年の降水量の減少傾向、世界的な人間活動の影響による清浄な淡水資源の減少、有機塩素化合物・内分泌撹乱化学物質・栄養塩類などの微量汚染物質による水質の劣化、病原性微生物による飲料水の劣化、水質変化や貧酸素水塊に起因する生態系の単純化などが発生している。地球規模でも水質の劣化は2010年頃から顕在化する課題として取り上げられているし、開発にともない淡水資源の不足地域がアジアで拡大することが予測されている。 したがって、このような水の危機を回避するために、本企画調査では、人類の生存に必須の水に関わる統合的管理を行えるようにするために、基本管理構想、微量汚染物質の環境中の動態と生態系影響、環境低負荷型高度水質改善技術、水資源の効率的循環利用のためのシステム、汚染物質使用排出規制や流域と水域の水管理のための法制度などの有るべき姿について検討し、流域や寿水域を単位に地域環境保全にも適合する合理性のある水利用に関わる統合化システムを具体化できるように枠組みを検討し、本格的な研究を効率よく実施できるように、全体計画を作り上げた。 全体計画は、健康(生体)リスク、生態系リスク、渇水リスクを評価指標とし、これら指標に関わる研究群と地域特性を把握し、実用化時の課題を検討するためのケーススタディを要素そし、全体を取りまとめる統合研究で成り立っている。 特定領域研究として実施していく上での構造的問題はまったくなくしている。
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