1999 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者の精神免疫学的研究に関する国際共同研究の企画調査
Project/Area Number |
11897015
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山脇 成人 広島大学, 医学部, 教授 (40230601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 朗 国立呉病院臨床研究部, がん生化学室, 室長
内富 庸介 国立がんセンター研究所, 支所・精神腫瘍学研究部, 部長 (60243565)
堀口 淳 広島大学, 医学部, 助教授 (90136317)
佐伯 俊成 広島大学, 医学部, 助手 (70284180)
加賀谷 有行 広島大学, 医学部, 助手 (60274065)
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Keywords | がん患者 / 不安・抑うつ / 精神医学的介入 / QOL / 精神免疫 / コーピング |
Research Abstract |
がん患者の死に対する不安・恐怖、病名告知後の精神的動揺などへの精神医学的対応がQOL向上に重要であることは概念的に理解されているが、その化学的根拠は実証されていない。本研究では、がん患者への精神医学的介入が患者のQOL向上にどのように貢献しているかを科学的に実証するために、がん告知後にうつ状態を呈する患者、再発不安を呈する患者、終末期がん患者を対象として、精神医学的介入が及ぼすQOLへの効果を精神免疫学的に検討することを目的として、米国の研究者たちと国際共同研究を行うための企画調査を行った。 米国で開発されたQOL、がんへの適応、せん妄などの評価尺度の日本語版を作成し、その妥当性について検討した。また、日本人用のコーピングプログラムを作成し、米国との比較検討を行った。がん患者の精神免疫マーカーについても検討したが、がん治療による影響があるため適切なマーカーを特定することはできなかった。今回の企画調査を通して、がん患者への精神医学的介入方法については、文化背景の違いを考慮する必要性が認識されたが、人種を越えた精神免疫学的マーカーの探索について、今後、日本の国際共同研究を推進していく予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Kagaya,A.: "Lithium chloride inhibits thrombin-induced intracellular calcium mobilization in C6 rat glioma cells."Neuro-Psychopharmacology&Biological Psychiatry. 24. 85-95 (2000)
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[Publications] Jitsuiki,H.: "Effect of lithium carbonate on the enhancement of serotonin 2A receptor elicited by dexamethasone."Neuropsychobiology. 41. 55-61 (2000)
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[Publications] Kozuru,T.: "Chronic electroconvulsive shock decreases(±)1-(4-iodo-2,5-dimethoxyphenyl)-2-aminopropane hydrochloride (DOI)-induced wet-dog shake behaviors of dexamethasone-treated rats"Life Science. (in press).
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[Publications] Takebayashi,M.: "Effects of antidepressants on γ-aminobutyric acid- and N-methyl-D-aspartate-induced intracellular Ca^<2+> concentration increases in primary cultured rat cortical neurons."Neuropsychobiology. (in press).
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[Publications] Kagaya,A.: "Plasma concentrations of interleukin-1b,interleukin-6,soluble interleukin-2 receptor and tumor necrosis factor-a of depressed patients in Japan."Neuropsychobiology. (in press).
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[Publications] 山脇成人: "がんとこころのケア"CLINICIAN. 46. 11-14 (1999)
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[Publications] 竹林実: "うつ病とソロトニン"臨床精神薬理. 2. 711-719 (1999)
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[Publications] 山脇成人: "現代におけるうつ病と新しい視点からの抗うつ薬"医薬ジャーナル. 35. 106-108 (1999)
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[Publications] 山脇成人: "サイコオンコロジーの実践"医学のあゆみ. 190. 195-198 (1999)
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[Publications] 佐伯俊成: "Family Assessment Device(FAD)日本語版における回答反応-Social desirabilityの影響と家族成員間のスコアの相違-"精神科診断学. 10. 75-82 (1999)
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[Publications] 秋月信哉: "広島大学医学部附属病院における入院がん患者の精神科コンサルテーション・リエゾン"広島医学. 52. 712-715 (1999)
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[Publications] 山脇成人: "臨床腫瘍学"サイコオンコロジー. 26 (1999)