1999 Fiscal Year Annual Research Report
文化財の3次元デジタルアーカイブとデータ活用法の調査研究
Project/Area Number |
11898006
|
Research Institution | (財)元興寺文化財研究所 |
Principal Investigator |
増澤 文武 財団法人 元興寺文化財研究所, 保存科学センター, センター長 (90072793)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 謙一 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 情報資料室長 (70110088)
藤澤 典彦 財団法人 元興寺文化財研究所, 人文考古学研究室, 室長 (80100030)
塚本 敏夫 財団法人 元興寺文化財研究所, 保存科学センター, 研究員 (30241269)
佐藤 宏介 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (90187188)
|
Keywords | デジタルアーカイブ / 文化財 / コンピュータ / 考古学 / 情報科学 / 3D / 埋蔵文化財 / 形状計測 |
Research Abstract |
「文化財の3次元デジタルアーカイブとデータ活用法の調査研究」の交付を受けて全体会議5回、各研究計画会議8回の計13回の会議を行った。 会議では文化財の3次元デジタルアーカイブ技術とそのデータの活用法についての現状と課題について情報交換及び討議を重ね、特定領域を推進する考え方や具体的な研究計画さらに今後の方向性について検討してきた。討議の結果、文化財、取り分け崩壊性の高い埋蔵文化財のデジタルアーカイブ技術の開発、普及が急務であること、標本資料の本来持っている情報からも2次元ではなく3次元でアーカイブすべきであること、またそれを支えるための周辺整備には普及するための技術標準の整備・制度化の問題、普及活用のための啓蒙活動や認知の問題、データの管理・統括・有効利用するための管理組織の問題やアーカイブ技術の導入・運営のための財源確保の問題等様々な課題があることも明らかになった。以上の検討結果を踏まえて、特定領域研究Bに課題名「文化財の3次元デジタルアーカイブとデータ活用法」で申請した。 ここでは文化財一般の中でまず、より緊急性の高い埋蔵文化財を主たる研究対象とした。研究成果を次のステップへ活かして将来的に文化財全般のデジタルアーカイブを視野に入れた学際的な研究組織とした。研究課題では現実的で具体的課題に即して研究を進めて確実な研究成果を出して、デジタルアーカイブの普及のための先導的な研究となることを目指している。
|
-
[Publications] 塚本敏夫: "コンピュータを使った文化財の記録"保存科学の今そして未来. 76-90 (1999)
-
[Publications] 塚本敏夫: "レンジファイルを用いたリアルタイム遺構計測の試み"日本文化財科学会第16回大会 研究発表要旨集. 194-197 (1999)
-
[Publications] 北原英雄: "景観シミュレーションCGのための建物壁面データの合成"日本建築学会計画系論文集. 515. 305-311 (1999)
-
[Publications] M. Kimura: "Developing 3-dimensional Pointing System with Tactile Sensation"ICAT '99. (1999)
-
[Publications] N. Abe: "Understanding of Mechanical Assembly Instruction Manual by Integrating Vision and Language Processing and Simulation"Proceedings of Robotics & Automation. 3091-3096 (1999)
-
[Publications] T. Komura: "The Calculation and Visualization of Dynamic Ability of the Human Body"The Journal of Visualization and Computer Animation. 10. 57-78 (1999)