1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11898028
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 寛 上智大学, 理工学部, 教授 (20053548)
斎藤 正男 東京電機大学, 工学部, 教授 (60010708)
戸川 達男 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (40013859)
平松 京一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051350)
菅 弘之 岡山大学, 医学部, 教授 (90014117)
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Keywords | フィジオーム / ゲノーム / 機能的生体制御 / 生体テンセグリティ / データマイニング / マイクロイメージング / バイオニック医療 / マイクロメカニクス |
Research Abstract |
本研究では、各班員が各自の調査結果を持ち寄って討論を深めると共に、班長を中心とする運営会議を開催して、全体としての整合性を持たせた。さらに、全体会議を、「学術会議5部」、「同7部」、「日本エム・イー学会」とともに開催して議論の深化をはかり、公開シンポジウムを催した。一方、米国NIHでは昨年、フィジーオームを重要な柱とするBECONを設立し、21世紀の医学研究の進歩に向けて着々と準備を進めている。そこで、NIHと密接な連絡を取りながら、各班で調査活動を行った。 1) フィジオームの展開-総括班:フィジオーム(physiome)の展開原理を統合・抽出して研究を進めた。すなわちホメオダイナミクス(hemodynamics)を、フィジオームの重要な柱として、genomeに対するフィジオームの展開のための基本的方策を検討した。 2) 機能的生体制御:生体機能の制御には生体を要素から構成された統合的系として、計測方法と制御方法を研究する必要がある。この班では1)計測手法、2)機能的刺激、3)バイオニック医療・制御のグループを設けて研究を進めた。 3) 生体テンセグリティー-新しい構造形成原理と生体機能:テンセグリティ(tensegrity)は、テンション(張力)とインテグリティ(統合)から構想されたものであり、生体の構造形成と構造による機能の規定の原理である。この斑では、1)細胞・組織マクロメカニクス、2)細胞・組織分子情報と機能発現について調査研究を行った。 4) 生体機能と遺伝子の創発:遺伝子と生体機能の相互関係を、遺伝子の情報がいかなる経路をたどって、生体の全体としての機能に結びつくかを「創発」の立場より調査研究した。 5) データマイニングによるフィジオームの構築:フィジオームのデータベースは、機能を取り扱うため、生体機能モデルのデータベース化、しかも高次の機能の論理的表現技法開発の必要性も明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fumihiko Kajiya: "Intramyocardial influences on blood flow distributions in the inyocardial worll"1999 Physiome Symposium in Seattle Integrated Biology of the Heart. 21-22 (1999)
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[Publications] 梶谷 文彦: "展望「医学生物学の新しい機能原理:フィジオーム」研究を推進する意義"MEフォーラム「医用生体工学の新しい研究の流れと実用化研究」. 5-10 (1999)
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[Publications] 神谷 瞭: "心血管系のリモデリングとフィジオーム"BME. 13:8. 23-25 (1999)
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[Publications] 安藤 譲二: "生体テンセグリティ:新しい構造形成原理"MEフォーラム「医用生体工学の新しい研究の流れと実用化研究」. 11-14 (1999)
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[Publications] 堀 正二: "医学・医療におけるポスト・ゲノムとフィジオーム"MEフォーラム「医用生体工学の新しい研究の流れと実用化研究」. 15-20 (1999)
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[Publications] 中林 宣男: "生体材料・組織工学・人工臓器などの実用化研究"MEフォーラム「医用生体工学の新しい研究の流れと実用化研究」. 21-26 (1999)