2012 Fiscal Year Annual Research Report
微細制御高機能性ナノ材料の合成と太陽エネルギー変換材料への応用
Project/Area Number |
11F01070
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
奥山 喜久夫 広島大学, 大学院・工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NANDIYANTO AsepBayuDani 広島大学, 大学院・工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ粒子 / 液相法 / 噴霧乾燥法 / 噴霧熱分解法 / 低屈折率材料 / 光触媒材料 / ナノ粒子構造体 / 形態制御 |
Research Abstract |
平成24年度は、前年に製作した反応装置を用いて微粒子の合成実験を行い、製造した粒子をXRD、TG-DTA、FTIRおよびSEMといった分析装置を用いて特性評価を行った。また、製造したナノ粒子の構造化による、ポーラス粒子、中空粒子などの微粒子を合成し、合わせて材料特性を評価した。具体的には、まず、1)噴霧熱分解法によって合成された酸化タングステン微粒子の粒子径および結晶サイズが光触媒性能に及ぼす影響を評価した。合成温度が1100℃まではサブミクロン粒子が合成され、結晶子径と触媒性能の相関性が明らかとなった。合成温度が1200℃以上では、酸化タングステンの蒸発により、ワンステップで結晶性の高いナノ粒子が合成されることがわかった。次に2)テンプレート材料を用いた噴霧熱分解法を用いて、ポーラス酸化タングステン微粒子を合成し光触媒性能の評価を行った。ここでは、テンプレート粒子のサイズと添加割合が合成さるポーラス微粒子の構造および比表面積に与える影響をモデル化により明らかにした。さらに、前年度に合成した液相合成装置を用いて、3)テンプレート材料を利用した中空フッ化マグネシウムナノ粒子の合成を実施した。この研究では、テンプレート材料であるポリスチレン粒子のサイズや表面電位を制御して合成し、それを利用して、液相沈殿法により粒子径が100nmから300nmのフッ化マグネシウム粒子を合成した。テンプレートのサイズ、原料初濃度、操作温度、攪拌速度が粒子形態に及ぼす影響を実験的に明らかにした。また、合成したポリマー粒子とシリカ源を一緒にスピンコーティングによりガラス基板上に塗布し加熱することで、ポーラス構造を持つシリカ膜の作製を実施した。ポリマー粒子の表面電位を制御することで規則的な配列構造を作製できることがわかった。現在、上記の研究成果について、論文化、特許化を進めている。
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Research Products
(11 results)