2011 Fiscal Year Annual Research Report
カンピロバクター感染に伴うギランバレー症候群発症に関与するレクチン受容体の探索
Project/Area Number |
11F01107
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山崎 晶 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VONGSAVANH Phongsisay 九州大学, 生体防御医学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | レクチン / ギランバレー / 糖脂質 |
Research Abstract |
C. jejuni由来糖脂質、中枢神経由来糖脂質を認識する受容体の探索 1)in vitro結合評価系を用いて、当該糖脂質を認識する新たな受容体の同定を試みた ・ C. jejuni、中枢神経に含まれるガングリオシドを中心とした特徴的な糖脂質(10種類)をイソプロパノールに溶解し、96wellに固相化する ・ レクチン受容体、並びにIgドメインを有するITAM-coupled受容体とhIgG-Fcとの融合タンパク(10種類)を293細胞で発現させ、培養上清より回収、精製した ・ 精製Ig融合タンパクを固相化糖脂質と反応させた ・ 抗hIgG-HRP抗体を用いて発色させ、リガンド活性を検出した 以上の解析の結果、これまで知られていなかった糖脂質と受容体の結合が、15種類明らかとなった。 2)NFATレポーター細胞を用いて、候補受容体vs.候補リガンド認識のvalidationを行った。 ・ 候補受容体を発現するNFAT-GFPレポーター細胞を構築した。 ・ 候補リガンドをcoatしたplateを用いてレポーター細胞を18時間刺激した。 ・ 細胞を回収し、フローサイトメーターでGFPの発現強度を測定した。 以上の解析の結果、上記で結合が検出された糖脂質-受容体ペアのうち、50%以上が実際にレポーター細胞を活性化し得る機能的な会合であることが判明した。また、そのうちの数種の糖脂質リガンドは、マウスより調整した腹腔マクロファージ、樹状細胞からのサイトカイン産生を促すことも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまで未知であった糖脂質リガンド受容体ペアが、予想を遥かに上回る15種類明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
結合が確認できたリガンド受容体ペアに関してはレポーター細胞で機能的な活性に関する十分条件を確認した後、野生型マウス由来マクロファージ、受容体欠損マクロファージを用いて必要条件を検討し、これらを満たすものに関してはアジュバントとしての有用性をin vivoで更に検討する。
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