2011 Fiscal Year Annual Research Report
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11F01111
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今井 祐記 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特任講師
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YOUN M.-Y. 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 破骨細胞 / エピジェネティック制御 / NFATc1 / 転写制御 |
Research Abstract |
昨年度は、破骨細胞分化を制御するヒストン修飾因子を明らかにするため、発現patternによるscreeningを行なった。そのため、ヒストン脱メチル化酵素として同定されたJumongi C(JmjC)ファミリータンパク質に注目した。最初に、RAW264細胞でRANKL処理による破骨細胞へ分化させた後、JmjCファミリーの内10種類のタンパク質発現変動を調べたところ、JMJD5の発現が、破骨細胞分化により減少していた。そこで、破骨細胞分化におけるJMJD5の機能を解析するため、この因子に対するshRNAの恒常発現細胞株を樹立し、TRAP染色により破骨細胞形成をアッセイ行なった。その結果、JMJD5ノックダウンにより、RNAKLによる破骨細胞形成の促進が観察された。また、破骨細胞特異的遺伝子であるCtsKやDC-STAMPの発現が亢進した。従って、JMJD5が破骨細胞分化を抑制することが示唆された。JMJD5は、近年、ヒストンH3K36me2の脱メチル化酵素として報告されたが、本研究では、in vitroおよびin vivoともに、その脱メチル化活性をどのヒストンリジン残基にも確認することができなかった。しかしながら、JMJD5がNFATc1蛋白の不安定化させることにより、その転写活性を抑制することを見出した。以上の結果をまとめ、J Biol Chem雑誌に投稿し、pulishされた。 また、破骨細胞におけるNFATc1の新たな相互作用因子群を探索する研究も進めた。昨年度は、生化学的な手法により、抗NEATc1抗体カラムを用いたアフィニティー精製を行ない、新たな相互作用因子として、OCANを同定した。現在は、conditional knockout miceを作っている。今後は、そのphenotypeの観察と破骨細胞分化におけるOCANの分子機構を解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1つのテーマはもう論文にまとめている。 また、違うもう1つのテーマもknockout mouseまで作られ、順調に行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
OCANのknockout mouseが産まれたら、すぐに骨でのphenotypeを観察する。 また、破骨細胞分化におけるOCANの分子機構を解析する。
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Research Products
(4 results)