2013 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性粘性流体の方程式に対する真空を伴う解の大域構造
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11F01320
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 昭孝 大阪大学, 情報科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOANG Xiangdi 大阪大学, 情報科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 圧縮性粘性流体 / 初期値問題 / 時間大域解 / 漸近挙動 / 粘性衝撃波 / 真空 / ナヴィエ・ストークス方程式 / 古典解 |
Research Abstract |
研究代表者松村は、武漢工芸大学のL. Fanとの共同研究において、熱伝導性を持つが粘性を持たない理想気体の一次元方程式系の初期値問題を考察し、非粘性部分のオイラー方程式のリーマン問題が二つの衝撃波で構成される場合, 対応する二つの粘性衝撃波の一次結合の合成波がその波の強さが適当に小さければ漸近安定であることを証明し、国際研究集会で発表した。また、研究分担者Xiangdi Huangとの共同研究において、空間3次元における粘性気体のバロトロピックモデル(圧力が密度の関数とした、密度と流速の方程式系)の初期値問題に対する球対称解の古典解について考察し、時間大域解が存在しなくなる時間には必ず原点で質量が発散することを示しこの結果は国際学術誌Osaka J. Math. に掲載が決定している。研究分担者Xiangdi Huangは、Yun Wangや中国科学院のJin Liとの共同研究により、空間3次元における粘性気体の方程式で温度まで考慮した系について、真空を含み得る古典解が時間大域的に存在するための規範条件について新たな結果を得、この結果は国際学術誌Arch. Rational Mech. Anal. に掲載された。この結果はさらに磁場を含む系にも拡張され、これについても国際学術誌Commun. Math. Phys. に掲載された。さらに、Xiangdi Huangはカナダ・McMaster大学のWalter Craig等とも共同研究を行い、空間3次元での非斉次ナヴィエ・ストークス方程式に対する初期値問題を考察し、時間大域的古典解の存在について、初期値が真空を含む場合や粘性係数が密度に依存する場合などを扱うことに成功し、この結果は国際学術誌J. Math. Fluid Mech. に掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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