2011 Fiscal Year Annual Research Report
表面配位高分子による電界効果トランジスタのボトムアップ作製
Project/Area Number |
11F01339
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 宏 京都大学, 理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XU Gang 京都大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | FETデバイス / 金属錯体 / 表面配位高分子 / 多孔性 / ナノ界面技術 |
Research Abstract |
配位高分子は、金属イオンと有機配位子が自己集合的に構造を構築した材料であり、内部に空孔を有する。空孔のサイズ、形状、次元性を自在に制御できるという特徴があることから、ガス応答材料として期待が集まっている。特に配位高分子を表面に集積・配列することで、機能性を付与することができると期待される。本研究において、デバイスに適した金属錯体(MOFやPCPと呼ばれる金属有機物骨格構造体)の検討を行い、候補MOFのスクリーニングを行った。ポルフィリンを有する配位高分子、ピラジンジチオラト金属錯体を構造の基礎とする配位高分子や、アゾ基を有するピラー・レイヤー型の配位高分子について、配位子の有機合成、配位高分子の合成および安定性の評価などを行った。ピラジンジチオラト配位子の合成に成功し、種々の金属イオンに対して配位高分子を構築することを確認した。またポルフィリンを有する配位高分子のバルク体を合成することに成功した。またピラードレイヤー型の配位高分子についても、合成に成功し、結晶構造解析により大まかな構造が見出された。その後、候補MOFの合成検討を行い、合成条件等の最適化を図った。その結果、数種の候補MOFを用いて、ナノサイズ化、ナノ薄膜化を実施することに成功した。パターニングに使用するインクジェットマシンに習熟した。候補MOFを用いてLayer-by-Layer法により、結晶配向性配位高分子ナノ薄膜の作製にも取り組んだ結果、数nmの結晶配向性ナノ膜を得ることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
結晶性が高くドメインサイズの大きな結晶配向性ナノ膜を得ることに成功した。世界で初めての結果である。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りに研究が進んでいるので、今後は、最終年度の実施項目も視野に入れて研究を進める予定である。
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Research Products
(6 results)