2011 Fiscal Year Annual Research Report
カスタムアクセラレータを有する高性能計算ヘテロジニアスプラットフォーム
Project/Area Number |
11F01347
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀山 充隆 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HASITHAMUTHUMALA Waidyasooriya 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 高性能演算 / ヘテロジニアス プロセシング / アクセラレータ / マルチコア / スーパーコンピュータ |
Research Abstract |
本研究の属するプロジェクト全体では,高性能・低消費電力な高性能演算"Green HPC(High Performance Computing)"の実現のため,CPU,GPU(グラフィック処理ユニット)そして"FPGAカスタムアクセラレータ"からなるヘテロジニアスな構成を想定し,それにユーザープログラムを自動マッピングするソフトウェア群の開発を目的である.その目的を達成するために基本となる以下点を本年度の研究計画で着目した. 1.Green HPCの基本的な環境の構築 CPU,GPUおよびFPGAからなる計算ノードとそのプログラミング環境の構築に成功した. 2.CPUおよびアクセラレータ間のデータ転送ボトルネック解消についての検討 メモリアクセスに応じで処理をコンテクストという小さい単に分割し,アクセラレーターにマッピングする手法を開発した.その手法により同じデータを転送する回数が大幅に削減され,データ転送ボトルネックを解消できた.提案手法の有用性を日立社が開発したRP1というヘテロジニアスプロセサーを使った実験により明らかにし,その評価を雑誌論文"Memory-Access-Driven Context Partitioning for Window-Based Image Processing on Heterogeneous Multicore Processors"で発表した. 3.アクセラレータデータベース構築 SIMD-1D(Single-Instruction Multiple-Data 1次元演算器アレイ)およびMIMD-2D(Multiple-Data Multiple-Instruction 2次元演算器アレイ)アーキテクチャをFPGA上に構築した.SIMD-1Dアーキテクチャに画像処理用のアプリケーションをマッピングし,その性能評価を論文"FPGA Implementation of a Heterogeneous Multicore Processor with SIMD Custom Accelerators"で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に計画していたGreen HPCの基本的な環境の構築、転送ボトルネック解消およびアクセラレータデータベース構築についてはほぼ計画道に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、CPU,GPUおよびFPGAカスタムアクセラレータにアプリケーションを自動マッピングできる高位設計間環境の開発に着目する.そのためまず、HPC向きアプリケーションつまり、ゲノム解析、電磁界解析用シミュレーション、津波・地震関連のシミュレーションなどの高速化について研究する.それぞれアプリケーションで要求される演算種類、演算精度、データ容量、ビット幅、データアクセスパターンなどの点から分析し、それらの要求に適するアーキテクチャを検討する.また、アプリケーションに異なる処理を行うタスクが存在する場合は、タスク分割・アロケーション・スケジューリングなどについて研究する.
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