2013 Fiscal Year Annual Research Report
炭化ケイ素を用いた高品質窒化物半導体によるシリコン基板上短波長半導体レーザの実現
Project/Area Number |
11F01357
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 和政 三重大学, 大学院工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FANG H. 三重大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 3C-SiC / Si基板 / マスクレスELO / 発光特性 / 欠陥密度 |
Research Abstract |
本研究では、Si基板上にGaN系短波長半導体レーザを実現することが目標である。この目標達成のために、本年度は、3C-SiC-Si基板上成長したGaNの結晶品質を更に向上させるためのマスクレスエピタキシャル横方向成長を行い、SiC中間層のGaNの高品質化に与える効果について調べた。 3C-SiC層の厚さを100nmから2.5μmの範囲で変化させた3C-SiC-Si基板を用いて、マスクレスエピタキシャル横方向成長を行い、GaN層とSiC層の構造的な欠陥について欠X線ロッキングカーブ、低温カソードルミネッセンス、透過型電子顕微鏡により評価した。 3C-SiC層のx線ロッキングカーブの半値幅は、厚さを増やすと共に、3125秒から617秒に減少したにもかかわらず、GaNの(004)回折と(102)回折の半値幅は500~700秒であった。また、GaN層中の貫通転位密度は、約1×10^<-9>cm^<-2>であった。このことからGaN層の成長をマスクレスエピタキシャル横方向成長で行ったので、3C-SiC層の欠陥は、GaN層から排除されたものと考えられる。さらに、カソードルミネッセンスと透過型電子顕微鏡の結果より、GaNと3C-SiCの間に欠陥や転位密度の相互的な関係はないことがわかった。一方、3c-SiC上に発生する島状のドメインによって、SiC表面に異なった表面荒さが発生し、それによってGaNの初期成長段階における異なったサイズの3次元結晶が発生していることが明らかになった。3C-SiC上の島状のドメインが、GaN層に引き継がれることはないが、3C-SiCの表面荒さによってGaN層の核形成プロセスに影響を与えていることが考えられる。以上の研究より、Si基板上にGaN系短波長半導体レーザを実現するための基板となる高品質GaN成長層を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(5 results)