2011 Fiscal Year Annual Research Report
デキストラナーゼに見出された新規な現象の分子解析とその応用
Project/Area Number |
11F01397
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 淳夫 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WEERANUCH LANG 北海道大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | デキストラナーゼ / 環状化 |
Research Abstract |
デキストラナーゼ(DEXと略)の新規な立体構造を使い、次の(1)~(3)にある新規な3現象の調査が目的である。(1)触媒残基の決定・機能の調査::1-1)DEXの結晶調製とX線構造解析:i)大量調製/ii)結晶調製;(2)連続グライコシンターゼ反応(SGRと略)の解明;2-2)ケミカル・レスキュー反応:iii)基質合成;(3)環状化反応を行うDEX(C-DEXと略)の分子機構の解明:3-1)構造因子:iv)挿入配列の解析、である。計画は順調に進行しており、本年度の成果を以下に述べる。 (1)触媒残基:1-1)DEXの結晶調製とX線構造解析:i)大量調製:X線構造解析に必要なDEXの親酵素とD189・D340・E412の変異体を大量調製した。ii)結晶調製:親酵素の結認作製法に準じ、i)項の酵素の結晶化を開始した。解像解析には不十分であるが、微小結晶を得た。この条件を基にさらなる検討を行って炉る。2-2)ケミカル・レスキュー反応:iii)基質合成:本反応やSGRに使用する基質(α-isomahote-traosyl fluoride;G4-Fと略)を大量合成した。(3)環状化反応を行うDKX:3-1)構造因子:iv)挿入配列の解析:C-DEXだけが持つ長いLISの欠損実験から環状化の構造因子を調べた。LIS全てを削除したC-DEX作製し、環状化活性を測定した結果、環状化反応が低下したが、消失しなかった。活性が消失しない点は、環状化を行う構造因子が他に存在することを示唆している。現在は、新たな構造因子の探索のための変異実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
C-DEXのLIS欠損実験から「環状化反応の構造因子」が複数存在する知見を得ており、現在解析中である。今年度3月に新たな構造因子の発見を期待させるデータを得た。研究開始(11月末日)からの4ヶ月の短時間で優れた結果が取得された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策: 計画は順調に進行しており、次年度も計画に基づいた研究方針で推進させる。また、11項で述べた新たな構造因子については、機能解析を急ぎたい。 研究計画の変更あるいは研究を遂行する上での問題点: ございません。
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